セレッソ大阪小菊昭雄監督(48)が、22日のジュビロ磐田戦(ヤマハ)で、節目のJ1通算100試合目の指揮を執る。

勝てば2連勝で、6位から5位に浮上する可能性がある。逆転での悲願のリーグ優勝へ、勝ち点10差の首位FC町田ゼルビアを追っている。

大阪市内で行われた18日の公開練習。夜中からの大雨がやみ、週末へ臨戦態勢を整えた。

「ここで連勝して(後半戦へ)折り返したい。マラソンでいう21キロ。上位の中からいつ、ラストスパートをかけようか、自分たちでタイミングを図れるような距離感で前半を終えたい」

開幕から8戦無敗の5勝3分けで一時首位に立ったものの、その後は足踏みが続いた。最近4試合は2勝2分けで再び、上昇気流に乗ってきた。現在は7勝7分け4敗。19試合目となる16位磐田を下したい。

21年8月、レビークルピ当時監督の事実上の解任を受け、コーチからシーズン途中で就任。リーグ戦は同年は12位、22年は5位、23年は9位と健闘した。

その積み重ねがJ1通算41勝23分け35敗に。99試合を終えて「もう少し、勝ちたかった」が本音だ。過去2年はシーズン最終盤に勝てない波にのまれ、今季は前半戦途中で6戦未勝利と苦しんだ。

「今季は負け試合は少ないが、引き分けが多い。勝ち試合につなげていく内容、勝ち点3につなげていければ、自分たちで(首位チームとの差は)返せる勝ち点差だと思う」

今季のシステムは4−3−3で始まり、5月途中から4−2−3−1、4−4−2も臨機応変に使い分けている。

「(就任して)もうすぐ3年。やってきたサッカーの、どの引き出しをチョイスするかだけ。理想は1つだけではない。理想に向かってどうハンドルを切るのか、どの理想を選ぶのかを大事にしている」

プロ選手としての経験がない指揮官は、多くの成功と失敗を重ね、100試合目の舞台に到達した。21、22年のルヴァン杯連続準優勝以上の成果は、今季最後につかみ取るつもりだ。

◆J1最多指揮監督 広島、浦和、現在は札幌で指揮するミハイロ・ペトロビッチ監督(オーストリア)の574試合(240勝141分け193敗)が最多。2番目は名古屋長谷川健太監督の563試合(251勝139分け173敗)、3番目はG大阪などで指揮した西野朗監督の524試合(270勝91分け163敗)。