36年ぶりの自力出場でパリ・オリンピック(五輪)に臨むハンドボール男子日本代表が10日、都内の味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)で練習を公開した。

日本の司令塔、安平光佑(23)が、自身初の五輪へ胸を高鳴らせた。「夢だったので、モチベーションがどんどん上がっている」。パリへ、貪欲にスキルアップを求めていく。

身長172センチと小柄ながら、スピードを生かしたプレーが持ち味。昨秋の五輪アジア予選決勝ではチーム最多10得点を挙げ、切符獲得に導いた。オルテガ監督から「非常に素晴らしい選手。さまざまな局面で決断力があり、守備も攻撃も優れている」と評されるスター候補。「味方を生かしてゲームコントロールするのが役割。合宿でコミュニケーションをたくさん取りたい」と力を込めた。

合宿後は参戦中のハンドボールが盛んな北マケドニアのリーグへ復帰する過密スケジュール。「ハンドボール人生の中で五輪に出る機会はあるかないかなので、全力で取り組みたい」と口元を引き締めた。【野見山拓樹】