パリ五輪に臨むハンドボール男子日本代表「彗星(すいせい)ジャパン」が1日、東京・代々木第1体育館でフェロー諸島との親善試合第1戦を行い、29−30で惜敗した。主将は渡部仁(34=トヨタ車体)が務めた。

6月28日、発表された五輪メンバー14人の中に東江雄斗(30=ジークスター東京)の名前はなかった。東京五輪以降、主将を務めてきた男の衝撃の落選だった。

同日、指揮官は「選考は難しかった」としながら、新主将について「私の中では決めているが、明日チームのミーティングで発表する」と非公表としていた。

あれから3日後、「(渡部に)五輪でもキャプテンを任せたい」と明言。選考理由は「長く日本代表でプレーしているエキスパート」とした。

加えて「セカンドキャプテンは安平(光佑)に任せることにした」。24歳の若き司令塔に「まだ若いが、セカンドとして(渡部と)いいコンビネーションを見せて欲しい」と期待を寄せた。

この日、チーム最多の5得点を挙げた34歳のベテラン主将は「結果を残してなんぼ。悔しい」と1点差での敗戦を悔やんだ。

「東江らの思いを背負って五輪でプレーするのは当然のこと。彼らに見せても恥ずかしくないプレーをしたい」と覚悟を示した。

チームは3日の第2戦を経て、27日の五輪初戦クロアチア戦へ向かう。