下北沢成徳エース石川真佑、3冠逃し涙「悔しい…」

下北沢成徳エース石川真佑、3冠逃し涙「悔しい…」

<全日本バレーボール高校選手権(春高バレー):東九州龍谷3−2下北沢成徳>◇女子準決勝◇12日◇東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ

あふれ出る涙をこらえきれなかった。下北沢成徳(東京)の主将でエース、石川真佑(3年)はタオルで顔を覆ったままコートを離れると約15分間、控室に閉じこもった。昨年の高校総体、国体に続く3冠を目指したが、準決勝敗退。男子日本代表エースの兄祐希(23=シエナ)は星城(愛知)時代に2年連続3冠を果たしているが、きょうだいでの快挙はならなかった。

落ち着きを取り戻し、報道陣に囲まれた石川は言葉を絞り出した。「悔しい、です。3冠は口で言うのは簡単ですが…、実際には難しかった」。高校総体準決勝で敗れた雪辱に燃える東九州龍谷の速いコンビバレーに第1セットを先取されたが、第2、3セットを連取。レフトからの強打とブロックでチームメートを鼓舞し、決勝進出に前進したかに見えた。しかし、第4セットの立ち上がりにブロックにつかまり、ミスも重なって0−4とリードされて試合の潮目が変わった。

「みんなが信頼してくれたのに、私が…決めきれなかった。勝ちたい気持ちがあって、力んでスパイクが決まらなかった」。1度手放した流れは戻らず、2セットを失って逆転負け。最終セットに11−14とマッチポイントを許しながら連続得点で追い上げたが届かなかった。

身長174センチ。ウイングスパイカーとしては小柄だが、天性のバネに筋力、体幹の強化でこの1年間に最高到達点は4センチアップして299センチまで伸びた。レフトからのクロスは破壊力十分で卒業後は実業団入りし、近い将来の日本代表としても期待される。代表を率いる中田久美監督(53)は「彼女がどこを意識してプレーするのか。世界を相手に戦うのであれば、独自の武器を身につけてほしい」と厳しい言葉で激励する。

1年時は日本代表の新エース、黒後愛(20=東レ)と一緒に“春高”優勝を味わった。それから2年連続で準決勝敗退。「この悔しさを忘れずに、次のステージで頑張っていきたい」。石川はほおを涙で光らせたまま、真っすぐ前を向いて言った。【小堀泰男】


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