6月給与から天引き 住民税はどう決まる?

住民税額を記した通知書類が近く手元に届くと聞きました。しかし住民税についてはふだんあまり意識したことがなく、分からないことだらけです。いちから教えてください。

■6割が市区町村へ

自治体に納める住民税は、国の税金である所得税と並び、所得に課される代表的な税金です(表)。税収は総額で約13兆円と、所得税ほどではないにせよ大きな規模です。その割にきちんと理解する人は少ないようです。

まず税金の行き先です。私たちが負担したお金は、都道府県と市区町村が通常4対6の割合で分け合います(後述の所得割のケース)。一般に市町村などの役所が徴収して一部を県などに配分します。

税額はどう決まるのでしょう。住民税は計算法により主に2つに分かれます。

まず1人当たり定額でかかる「均等割」です。税額は一般に年5000円です。非課税の低所得者を除き、多くの人が課税対象となります。

もう一つが前の年の所得に対して課される「所得割」です。税率は一律の10%です。均等割も所得割も計算法自体は単純ですが、納税までの流れや手続きは分かりやすいとは言えません。

■還付金なく「重み」意識しにくく

会社員を例に考えます。年末調整を済ませた後、医療費控除を受けるため昨年分の所得税の確定申告を今年2月、地元の税務署で行ったとします。控除が適用されて所得税額が安くなると、その分は還付金として戻ってきます。

手続きが一通り済むと所得の情報は税務署から自治体へ行きます。それを基に自治体は住民税額を計算し、会社を通じて本人に通知します。その時期は5月半ばごろです。既に年末調整や確定申告からだいぶ時間がたっています。

住民税を納める時期はさらに先です。6月分の給料から天引きされ始め翌年5月分まで続きます。医療費などの控除を受けた人は住民税も安くなり、それを反映した額が天引きされます。所得税とは違い還付金を受け取る形でないことも、納税者が住民税の重みを意識しにくい要因です。

■パートで働く主婦、特に注意

住民税の課税で特に注意したいのがパートで働く主婦です。所得税額がゼロであっても一定額の住民税が課され、ある日突然、家に通知書が届くというケースがあります。

昨年のパート収入が103万円だったとします。所得税の計算では103万円から給与所得控除の65万円を差し引いた38万円が課税対象です。ここから基礎控除の「38万円」を引くと課税所得はゼロになり所得税はかかりません。

住民税の場合、給与所得控除の65万円は同じですが、基礎控除は「33万円」に限られます。差し引き後で5万円の所得が生じ、税率10%の所得割が5000円となります。ここから一定の控除額を引いた額と、均等割の5000円の合計が住民税となります。

[日本経済新聞朝刊2019年5月11日付]


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