家賃が安い都市はどこ 老後の生活費用、移住で豊かに

前回「定年後、資産寿命どう延ばす 仕事・運用・移住がカギ」では、定年を迎えた段階でお金と向き合うためには、仕事・運用・移住の3点で対策が必要になるとまとめました。その中で、読者の皆さんには目新しいかもしれない「地方都市移住」が動き始めていることをお話ししました。

移住というと、多くの人がログハウスでの生活とか、田舎暮らしといったある種のロマンを求めるかもしれません。また、一時期はやった海外移住を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。ただ、本当にそれはお金と向き合った上での移住なのか、十分に吟味する必要があります。

いつか東京に帰ってくるというつもりなら、住まいを2つ作ることになりかねません。それではコストを削減するどころか増やすことになります。たとえ再度の移住があるとしても、それは生活コストの高い所に移る──つまり大都市に再び戻るということではないはずです。

つまり、単純に風光明媚な海外でゆっくり過ごすとか、ログハウス生活で心身をリフレッシュするといった考えではいけません。それではちょっと長い休暇を別荘で過ごすというのと同じです。それではコスト削減になりません。

■物価より大きい家賃格差

(イラスト:平田利之)

退職後の生活コスト引き下げを主眼にした地方都市移住に関して、私はフィンウェル研究所の立ち上げを機に本格的に調べようと思っています。それは自分自身のためにもなると思っているからです。本当に移住に適した都市があるのだろうかと半信半疑でしたから、まずは数字を使って絞り込みを行ってみました。

最初は、国際経済でよく使われる「マック指数」を地方の物価を調べる時に使えないかと考えました。マック指数というのは、マクドナルドのハンバーガーの価格を比較することで、各国の購買力平価の代わりに使うというもので、為替レートの方向感を議論する時に使われたりしています。


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