英スコットランドで今夏、自治体や学校など公的機関に生理用品の無償提供を義務付ける法律が施行された。女性が生理用品を無料で入手できる権利を法制化するという、世界に先駆けた取り組みだ。

背景には経済的な理由で生理用品を買えない「生理の貧困(period poverty)」を解決しよう、という意識の高まりがある。用品が買えずに学校を休むケースは新興国に限った話ではない。生理は女性が生きていくうえで自然な現象なのに、人前で話すことがタブー視されてきた。ようやく光が当てられるようになってうれしい。

私が2010年に発表した「生理マシーン、タカシの場合。」は生物学的男性が生理を疑似体験し、痛みに苦しむ様子を描いた映像作品だ。当時は日本語圏だけではなく、英語圏でも衝撃を持って受けとめられた。拒否感が強かったといってもいい。あれから12年。作品への好意的な反応が国内外で増え、変化を感じる。

権利の法制化までいかなくても、生理用品を手に入れやすくする取り組みはさまざまある。カナダやオーストラリアは購入時の課税を廃止した。ドイツは税率を19%から7%に引き下げた。ニュージーランドやフランスのように学生に無料提供する国も多い。

海外では生理用品を無料で入手できる権利を法制化する動きも(写真はイメージ=PIXTA)