◆ソフトバンク3×―2西武=延長12回(28日、みずほペイペイドーム)
 西武が延長12回、今季6度目のサヨナラ負けを喫し、昨季以来の延長戦での連敗が15となった。昨年6月15日の巨人戦(東京D)から続く2リーグ制以降でのワースト記録を更新した。延長に入っていずれの回の絶好機も生かせず、最後は2死満塁から捕手の古市がパスボール。先発・隅田の8回2失点の好投に報いることができなかった。

 先発はここまで2勝1敗の隅田。初回、2死三塁から山川に適時打を浴び、先制を許す。2回も2死一、二塁のピンチを招くが追加点は与えなかった。

 打線は3回、外崎の二塁打、炭谷の犠打で1死三塁の好機をつくる。続く源田の一ゴロで外崎が本塁に突っ込むとアウトの判定が出たが、ベンチはリクエストを行使。ひっくり返りセーフ。同点に追い付いた。

 隅田は3回から本来の調子を取り戻し、140キロ台後半の直球にカーブ、チェンジアップなどを交えて3イニング連続で三者凡退に抑えた。6回も1死から山川に四球を与えたが、続く近藤を併殺打に打ち取った。だが、7回2死から甲斐に左翼テラス席に本塁打を運ばれ、勝ち越し点を奪われた。

 ソフトバンク先発の東浜に7回1失点と抑え込まれていた打線が奮起する。8回から交代した松本裕に対し、四球と安打で無死一、二塁の好機をつくる。1死となるが、4番アギラーが右前へ運び、チャンスを拡大。佐藤龍が犠飛を放ち、同点に追い付いた。

【次ページに続く】隅田は8回も続投

 隅田は100球を越えていたが8回も続投。2死一塁で山川を迎えたが左飛に打ち取り、8回2失点でマウンドを降りた。9回は隅田と同期の佐藤隼が無失点に抑え、試合は連日の延長戦に突入した。

 西武はここからあと一本が出なかった。10回には1死一塁からアギラーが左翼線に安打を放つが二塁を狙ってアウトに。後続も適時打を放てず、得点に結びつけることができなかった。

 11回にも好機が訪れる。源田の二塁打などで1死二、三塁の絶好のチャンスを迎えるが金子、平沼が連続三振。その裏、4番手に水上が上がり、1死一、二塁のピンチをしのいだ。

 12回にも打線は1死満塁の大チャンスをつくる。しかし、ここでも外崎が三ゴロ併殺で得点できなかった。

 厳しい結末が待っていた。ソフトバンクの最後の攻撃を防ごうと西武ベンチは3人の投手をつぎ込んだが2死満塁のピンチを招く。7番手ヤンは柳田を2ストライクと追い込んだが、4球目の変化球を捕手の古市が後逸する無情の結末となった。

延長12回、サヨナラ負けを喫しグラウンドに一礼する西武・松井監督(撮影・西田忠信)