◆九州六大学野球春季リーグ戦第4週第2日 西南大13―3久留米大(5日、みずほペイペイドーム)

 西南大が13安打で13得点という猛打で大勝し、1敗を守った。

 4点リードした7回には2本のアーチが飛び出した。先頭の7番伊永大蔵(3年・広島新庄)が左中間へのソロを放つと、1死二塁から1番栗山雅也(3年・東福岡)が右翼のホームランテラスを飛び越えてスタンドに飛び込む2ラン。この回3点を追加した。

 ドームに2発を打ち上げた3年生コンビは普段から本塁打数を競い合っているライバルでもある。この日で伊永が大学通算8本、栗山が同6本とした。今季2本目のアーチを放った伊永はこの日長打3本。二塁打、本塁打、三塁打を放ち、最後の打席で単打が出ればサイクル安打達成だったが、最終回は打席が回ってこなかった。「好調に見えるけど、納得いく安打は出ていない。でも本塁打はスライダーを狙い通りに打てました」と会心の一発を振り返る。

 開幕から1番を任される栗山は打率2割台と調子が上がらず悩んでいた。この日は第1打席で二塁打を放ち、待望の本塁打も飛び出した。「人からもらったアドバイスを思い出したり、練習してきたことを思い出したりしてやってきました。今日はいろいろ考えず思い切り振ることだけでした」。大きな一発で復調の手応えをつかんだようだ。

 投げては阿部友哉(4年・唐津西)が7回3失点と好投し、3勝目を挙げた。ともに3勝を挙げている茶屋野洋輝(4年・熊本学園大付)との2人のエースで、福岡大、北九大とリーグ優勝を目指して争う。「今年は投手を中心に接戦となると思っていたけど、思った以上に打線が点を取ってくれる」と東和樹監督の予想を上回る攻撃力で投打がかみ合った西南大。逆転優勝を目指して、その勢いはここからもっと加速しそうだ。

(前田泰子)