ソフトバンクや中日で活躍した鳥越裕介氏(52)が11日、福岡市中央区天神のFFGホールでチャリティートークショーを開催した。福岡筑前ライオンズクラブ主催で「選手育成の秘訣(ひけつ) ピンクリボン運動の未来」をテーマにトークを展開した。

 現在、野球解説者でソフトバンクでは内野守備・走塁コーチや2軍監督を務めた鳥越さん。伸びる選手の条件の一つに「素直なこと」を挙げた。「声をかけるタイミングがある」。選手に思いやその指導が届く瞬間の見極めを大事にしてきたという。「あいさつの声が小さいことが気になっていた」という2軍時代の中村晃が「大きな声」に変わった指導の思い出も披露した。

 長年支援しているピンクリボン運動については「まずはそういうものがあると知ってもらうこと。何より早期発見、早期治療が大切」と訴えた。

 会場では大人に交じって野芥少年野球クラブの児童も鳥越さんの話を真剣な表情で聞きながら、うなずいたり、笑ったりする場面もあった。

 トークショーで集めた収益は福岡筑前ライオンズクラブが開催する「子ども食堂」やひとり親世帯への食料品配布支援事業に使われる。