◆ソフトバンク投手練習(16日、みずほペイペイドーム)

 「新金曜日の男」任せた! ソフトバンクのリバン・モイネロ投手(28)が17日の西武戦(みずほペイペイドーム)に先発する。左腕は今季チームで唯一曜日を固定され、ここまで登板6試合すべてで土曜日のマウンドを任されてきた。登板7試合目で初めての「曜日変更」。そこには先を見据えた起用が見えてきた。

 16日の投手練習ではキャッチボールなどを行い調整を行った。モイネロは「2軍戦でも投げたけど悪い感じではなかったので、いいものをキープしようという意識でやっていました」と表情も明るい。7回4失点(自責1)だった4日の西武戦(ベルーナドーム)後の6日に登録を抹消され、11日のウエスタン・オリックス戦(タマスタ筑後)での2イニングの調整登板を経ての先発。倉野信次投手コーチは今回の曜日変更について「それも一つの理由ではあります」とモイネロを〝カード頭〟に固定する側面もあると明かした。

 カード頭の重要性は今季の結果が物語っている。ここまで8度のカード勝ち越しがあり、いずれも初戦を制している。さらにカード初戦を勝利すれば負け越しなし(五分は2度)。まさに先手必勝がチームの好調を象徴している。さらにここまで週5試合もあるなど不規則な日程が続いていたが、金曜日で見れば17日の同戦を皮切りに8月初旬の日本ハム戦(みずほペイペイドーム)まで金曜日からの3連戦は続く。それだけに先発陣の〝軸〟として固定できる存在は必要だった。

 倉野コーチはモイネロの安定感を強調する。ここまで勝ち星は1勝にとどまるが、防御率1・58、平均投球回が6回⅔と安定した投球が続いている。「調子の波が少ないのと、両サイドと高低とコントロール含めていい。戦術的にも最初にいってくれると、その後のことを考えても一番いい」と高い評価による起用だと語る。

 今季4度目の西武との対戦。前回対戦では7回続投も1点を失うなど課題を残した。モイネロは「油断ではないけど、ちょっとしたミスが失点につながる。油断せず投げていきたい」と力を込める。左腕が金曜からの必勝パターンを確立させる。(鬼塚淳乃介)