◆九州女子アマゴルフ選手権最終日(16日・福岡県門司GC=6368ヤード、パー72)

 強い風が吹き荒れる中、我慢を重ねて2度目の九州アマ女王の座をつかんだ。最終日の藤本愛菜はバーディーなし、6ボギーの78としたものの、2日目までの〝貯金〟が生きて通算2アンダー、214でフィニッシュ。「難しいコンディションで耐える一日だったが、ボギーを打っても開き直ってプレーができた。2年前の優勝よりうれしい」と笑顔を見せた。

 初日から一度も首位を譲らず、最終日は2位に6打差でスタート。だが、他の選手と同じく強風の影響でスコアメークに苦しみ、前半は2オーバーで折り返した。

 終盤の16番、17番で連続ボギーをたたき、最終18番(パー3)も池越えのティーショットがバンカーに。脱出後のロングパットがわずかに外れてボギーとなるも、「バンカーとグリーン周りはここ1カ月すごく練習した。その成果が出たと思う」と満足げに語り、ピンチの連続でも大崩れしなかったことを前向きに捉えた。

 約1年前から、上田桃子や渋野日向子らが師事する辻村明志コーチの指導を受けている。前週は女子ツアーのRKB×三井松島レディス(福岡県福岡CC)に出場し、その辻村氏にキャディーを務めてもらった。予選落ちしたものの初日は首位と2打差の9位タイに入るなど大健闘。「マネジメントや攻め方、パットのイメージのつくり方ですごく勉強になった。この大会にも生きている」と成長ぶりの秘訣(ひけつ)を語る。秋のプロテストも、「調子を上げていけば多分合格できる」と自信を強めている。

 今月下旬には、米国フロリダ州で開かれるジュニアの国際大会にチャレンジするため初めて渡米する予定だ。現地でやってみたいことを問われると「スーパーで買い物をしたい。お菓子を買ったりフルーツを買ったり、買い物が好きなんですよ」と、17歳の女の子らしいスマイルを見せた。(山崎清文)

 得意なクラブはパター 藤本愛菜はこんなゴルファー 次ページ

 ◆藤本 愛菜(ふじもと・あいな)2007年2月23日生まれ。福岡県小竹町出身。父の影響で10歳でゴルフを始めた。沖学園中では21年の九州ジュニア選手権女子12〜14歳の部で優勝。沖学園高1年の22年、九州女子アマ選手権を制した。23年には日本女子アマ選手権で2位。同年11月の大王製紙エリエール・レディースでは大会初日にホールインワンを達成した。得意なクラブはパター。ドライバーの平均飛距離は約250ヤード。身長160センチ。