◆ソフトバンク6―2西武(17日、みずほペイペイドーム)

 主砲の一発が勝利を確信づけた。3点リードの3回1死。山川穂高がボーのスライダーを振り抜いて左翼テラス席へ運んだ。「追い込まれて食らい付きにいったら、引っかかった」。ヤクルト村上宗隆と並んで両リーグ最速で10号に到達する一打を納得の表情で振り返った。

 4番にふさわしい働きだ。今季は山川が一発を放てば8戦全勝。さらに打点を挙げた試合では16勝1分けだ。「いいところで回ってきたら、常に打ちたいと思っている。自分が打点を挙げれば『チームが勝つんじゃないか』という雰囲気になるのであればうれしい」。首位を快走するチームで、主軸として勝敗を左右する活躍を見せている。

 この試合は「ピンクフルデー」と銘打って、球場がピンクに染まった。打線は中村晃の先制打、周東佑京の2点適時打で2回に3点を奪うと、5回は近藤健介が右翼テラス席へ技ありの5号ソロ。小久保裕紀監督も「効果的な本塁打が勝利につながった」と目を細めた。

 今季11度目のカード初戦の白星を挙げ、快勝で首位固めにも成功した。小久保監督は「3連戦の時は、もちろんカード勝ち越しを目標にしている」と気を引き締めた。今季は相性のいい西武戦とはいえ、浮かれることなく、先を見据えた。(鬼塚淳乃介)