◆体操 NHK杯(19日、群馬・高崎アリーナ)

 パリ五輪代表の最終選考会を兼ねて男子決勝が行われ、首位でスタートした全日本選手権2位の岡慎之助(徳洲会)が初優勝を飾り初めての五輪代表も決めた。2年前に負った全治8カ月の右膝前十字靱帯(じんたい)断裂から昨年復帰。2019年には世界ジュニア選手権を制した20歳の大器が大舞台に挑む。

 2位スタートの全日本3位で東京五輪に出場した萱和磨(セントラルスポーツ)が2位。東京五輪のメダリストも2大会連続の切符をつかんで高い実力を示した。

 大会4連覇を狙った橋本大輝(セントラルスポーツ)は、15日の公式練習中に右手中指を痛めた影響で棄権している。

 前回2021年の東京五輪で男子は金2、銀1、銅1の計4つのメダルを獲得。個人総合と種目別鉄棒で橋本が金、団体総合で銀、萱が種目別あん馬で銅メダルを獲得した。7月に開幕するパリ五輪ではメダルラッシュに期待がかかるほか、16年のリオデジャネイロ五輪以来、2大会ぶりの団体総合の金メダルを目指して大舞台に挑む。

 体操のパリ五輪代表選考は男女ともに5人。男子は昨年の世界選手権で個人総合2連覇の橋本は決まっており、NHK杯では4月の全日本選手権の得点を持ち点に争われ、上位の2人が選出された。残りの2人はチームへの貢献度で決定され、種目別で強いスペシャリストが有利となる。個人総合で選出された選手とチームを組んだ場合に、団体総合の得点が最も高くなる選手が選ばれる。

 18日に個人総合の2回目が行われた女子はNHK杯で3連覇を果たした宮田笙子(順大)、2位の岸里奈(戸田市SC)、3位の岡村真(相好ク)、4位の中村遥香(なんばク)のほか、チーム貢献度に応じた1枠には牛奥小羽(日体大)が選出された。