◆ソフトバンク21―0楽天(21日、みずほペイペイドーム)

 ソフトバンクの今宮健太内野手(32)が、今季初の3安打と活躍した。5月に入ってから19日まで23打数1安打と苦しんでいた男が復調の兆しを見せた。

 2回の第2打席にポンセのカーブを逆らわずに右前に運んだ。「あのライト前っていう形がね、すごく良かった。あれが自然と出てくると、もしかしてもう1本出るかなとは思いましたけど、案の定いいスイングできた」。続く2打席はいずれも中堅から右方向への三塁打が続いた。

 ここまでは苦しい打席が続いた。5月に出た安打はこの試合を除いて1本。それもボテボテの内野安打だった。「自分が仕事できていたらもっと点入ったというのはたくさんあっただろうし、仕事ができなかったというのは悔しかった」。チームが好調だっただけにもどかしい気持ちもあった。

 それでも焦る気持ちを抑えるように心がけた。「打ちたい打ちたいってなっていたので。平常心というか、それを(17日の)西武戦あたりからファウルの数を多く打ちながら、もしかしたらもう行けるかなっていうのはあった」。17日は4打席立って安打は出なかったものの、10本のファウルを打って感覚を取り戻そうとしていた。それがこの試合で花開いた。それでも慢心はない。「結果を残さないと試合に出られないんで。そんなに数多くチャンスがあるとは思ってないし、明日につなげていきたいなと思います」。

 また、4回の1イニングでの2打席連続三塁打は1946年78年ぶり以来で、2リーグ制になってからは初の快挙。「1イニングで2打席回ってくることが少ない中で、三塁打打てたのはたまたまです。(たくさん走って)疲れました」と笑った。(大橋昂平)