◆陸上 日本選手権(28日、新潟・デンカビッグスワンスタジアム) 男子400メートル障害決勝

 筒江海斗(スポーツテクノ和広筒江)は懸命に歯を食いしばった。ラストスパートでパリ五輪出場が確実となる3位を死守。ただ自己ベストから遠い49秒08に「優勝が目標だった。タイムが明らかに力不足。日々の練習からもっとシビアにやる」と喜びは少ない。

 一気に五輪選考の中心の一人に躍り出た。5月に「静岡国際」で豊田らに勝って優勝し、「木南記念」では自己ベストの48秒58で五輪の参加標準記録を突破しただけに「周囲の方々のおかげなので、結果にこだわりたかった」と悔しがる。

 自己ベストは五輪を見据え、現在も拠点とする母校・福岡大の信岡コーチの指導で取り組んだスピード練習の成果。初切符が確実な熊本市出身のハードラーは「走りの姿勢が崩れることがあった。修正して良くしていきたい」とパリへさらなる向上を図る。