◆全国高校野球選手権福岡大会2回戦 西日本短大付7―0浮羽工(7回コールド)(3日・久留米市野球場)

 3年ぶりの夏の甲子園を目指す西日本短大付が、7回コールドで初戦を突破した。「初戦で硬くなっていたけど、まずは勝って良かった」。西村慎太郎監督はコールド発進にうなずいた。

 初戦の緊張感の中で、エース村上太一(3年)がリズムをつくった。先発で4回までパーフェクト投球。「ノーヒットを狙っていた」と明かす右腕は力が入ったのか、5回の先頭打者に初安打を中前へ運ばれたが、次打者を遊ゴロ併殺。2四球を与えた後は、5個目の三振でこの回を締めくくった。5回を1安打無失点と好投し、6回から左翼の守備についた。

 自己最速の139キロも記録し、安定した投球を見せた村上は「ブルペンでは調子が悪かったけど、マウンドでは思った通りに投げられた。直球が良かった」と上々の夏のスタートを切った。

 5月の大型連休中に関西へ遠征し、報徳学園(兵庫)戦で投げたのが転機になった。試合は敗れたものの「3連投の最後の日だった。疲労がたまっている中で下半身を使えて投げられた」と手応えをつかんだことが、今夏につながっている。

 1年から登板してきた村上にとっては最後の夏だ。打撃でも5番に座って3安打1盗塁と大活躍。投打の柱のエースは「140キロを投げたい。一戦一戦頑張ります」とチームを引っ張っていく。(前田泰子)