【1969年式 日産スカイライン2000 GT-R vol.1】

1969年2月に3代目スカイラインの追加ラインナップとして登場した初代GT‐Rが、4ドアのPGC10だ。69年10月にマイナーチェンジがあり、70年10月にはホイールベースを70㎜短縮したKPGC10、2ドアHTのGT‐Rが登場する。そのため、PGC10は約1年半のみの生産となる。

GTレッドが鮮やかなPGC10のオーナーは、以前はBMWなどの欧州車が好みで、日本車や旧車には全く興味がなかったそうだ。

ところが、以前から親しくしていた古泉晃さんが営む岡山県玉野市の「クラブスポーツ」で、89年式のポルシェ930ターボのRUF仕様を購入。ところが、国産旧車を得意とする古泉さんが、キャブレター車の魅力を熱心に語り、その影響で、2015年1月に展示されていたPGC10とHTのGT‐Xの2台のハコスカを、一度に大人買いしてしまったというからすごい。

オーナーが購入した際のボディカラーはシルバーだった。ところが、経年劣化によるサビなどがあり、15年の後半にレストアを決意。その際、当時あこがれたGTレッドを再現することになった。新車当時の写真と見比べながら、何度も調色を繰り返し、約1年かけてボディのレストアは完成する。

 【画像17枚】あこがれのGTレッドを再現すべくレストアされた、1969年式 日産スカイライン2000 GT-R。初代GT-Rに採用された空力特性に優れた砲弾型ミラーなど。フェンダーのウインカーは先が尖った形状なのが特徴となる。マイナーチェンジ後は四角くなる

1969年式 日産 スカイライン 2000 GT-R(PGC10) 全長439mm
全幅161mm
全高1385mm
ホイールベース2640mm
トレッド前/後1370/1365 mm
最低地上高160 mm
室内長1775 mm
室内幅1300 mm
室内高1120 mm
車両重量1120kg
乗車定員5名
登坂能力sinθ0.490
最小回転半径5.3m
エンジン型式S20型
エンジン種類水冷直列6気筒DOHC
総排気量1989cc
ボア×ストローク82.0×62.8 mm
圧縮比9.5:1
最高出力160ps/7000rpm
最大トルク18.0kg-m/5600rpm
変速比1速2.957/2速1.853/3速1.311/4速1.000/5速(OD)0.852/後退2.922
最終減速比4.444
燃料タンク容量100L
ステアリング形式リサーキュレーティング・ボール(ギア比18.5)
サスペンション前/後ストラット・コイル/セミトレーリングアーム・コイル
ブレーキ前/後ディスク/リーディングトレーリング
タイヤ前後とも6.45H14-4PR
発売当時価格150万円

【2】に続く