夫婦問題に悩みが寄せられる中で、夫婦関係がうまくいっていない状況のひとつに、セックスレス問題があります。小さな喧嘩が発端で、そのままセックスレスになってしまう夫婦も多く、スキンシップがなくなることで、離婚にいたるケースもあります。

 

■ セックスレスの定義とは

セックスレスの定義はご存知でしょうか。一般的には「一ヶ月から2ヶ月」「特殊な事情が認められていないにもかかわらず、カップルの合意した性交あるいはセクシャル・コンタクトが1ヶ月以上なく、その後も長期に渡ることが予想される場合」とあります。

この定義に基づいた日本の割合は2004年に31.9%だった数値が年々増え続け、2020年には51.9%と、セックスレス化が急速に進んでいます(※1 一般社団法人日本家族計画協会による調査)。

ただし、セックスレスだからといって「夫婦仲の良し悪し」に影響があるというわけではなく、二人の合意があれば、とくに問題視しないケースもあります。

 

■ セックスレスのおもな理由

セックスレスの上位の理由はおもに以下の通りです(※1.同協会 20歳〜69歳のアンケート調査)。

◇夫
1「仕事で疲れている」48% 、2「出産後なんとなく」31%、 3「面倒くさい」21%

◇妻
1 「面倒くさい」37%、2「出産後なんとなく」32%、3「家事育児で疲れている」31%

このほか、「相手が乗り気でない」「その気にならない」「家族(肉親)のように思えるから」などの声もあがっています。また、男性優位のセックスに不満を持つ妻も少なくありません。

夫からの訴えの例
・妻に女性としての魅力を感じない
・セックスを拒否されたことがある
・風俗などで性欲を満たせる
・勃起不全
・性的な自信喪失

筆者のところでも、妻から拒否されたことから自信を喪失し、誘うことができない、と話す夫側の声をよく聞きます。何気ない「妻のひとこと」が大きく影響していることも多いと感じています。

 

■ セックスレスが抱える二次的問題 

婚外交渉、つまり、浮気・不倫へと進展し、パートナー以外と性交渉をしている男性41.1%、女性31.4%と驚くべき調査も出ています。データではセックスレスが増えていますが、セックスをしたくないというわけではないようです。男性の20〜30代は、約2人に1人が浮気・不倫をしており、この傾向は、少子化や性被害の増加にも繋がっています。

夫婦間での悩みをそのまま放置していると、長引くほど解決が難しくなります。一刻も早く夫婦で話し合いの場を設けてほしいと思います。デリケートな問題なので、第三者の専門家に相談することもお勧めしています。

[執筆:渡辺 里佳(夫婦関係・離婚カウンセラー)]


【参照】
※1. 一般社団法人「日本家族計画協会」(所長・産婦人科医 北村邦夫氏)「男女の生活と意識に関する調査」(調査対象16〜49歳男女) 。2020年は、性の大規模実態調査『ジャパンセックスサーベイ2020』(調査対象20〜49歳男女) 

※写真:PIXTA、本文とは直接関係ありません