阪神対中日の一戦は、「相性」について考えさせられた(10月29日)。両チームの対戦は、これが今季最後。阪神は西勇輝、中日は45イニング連続無失点の大野雄大。西も防御率2・10(試合前)であり、1点を争うロースコアのゲームになると予想されていた。

 結果は既報通り、西が2番・京田に本塁打を浴び、大野も連続無失点記録が途切れてしまった。試合は阪神が2試合連続で完封を許していた大野を打ち砕いたわけだが、両チームとも来季への課題を残してしまった。

 「そこはまた、僕たちで考える…」

 試合後、与田監督は担当記者団に答えた(代表取材)。何を考えるのかというと、「甲子園球場との相性」だ。今季、中日は甲子園で1勝11敗と負け越した。

 NPBでのフランチャンズ制が始まった1952年まで遡ってみたが、「甲子園11敗」は、フランチャイズ制が始まった1952年以降ワーストだ。 

 「甲子園で勝てないことについて、与田監督は『考える』と言っていましたが、エースの大野で最終戦を落としたので、内心は穏やかではないと思いますよ」(プロ野球解説者)

 苦手球場、鬼門と言えば、阪神もナゴヤドームでの勝率が悪い。その傾向は長く続いていて、今季も5連敗で同球場での日程を終えている(10月15日)。

 中日が甲子園で勝てず、阪神がナゴヤドームを苦手にしている――。

 その球場との相性だが、矢野阪神は東京ドームも苦手にしている。巨人との開幕戦でいきなり3連敗を喫した。投手陣の好不調など巡り合わせのようなものもあるのだろう。しかし、阪神サイドからもこんな“悲鳴”も聞かれた。

 「あの話は本当か? どれくらい現実味のある話なんだ?」

 >>阪神、今オフ大激震か矢野監督も“フロント主導”に混乱、能見の戦力外は大幅リストラの布石?<<

 投打のベテラン、福留孝介外野手と能見篤史投手が今季限りで“退団”となる。フロント幹部から「来季の構想外」であることが伝えられたが、当人たちは現役続行を強く希望しているという。福留の古巣・中日が手を差し伸べるとも伝えられたが、ここに来て、その話がちょっと変わってきたのだ。

 「福留だけでなく、能見もいっしょに獲得するらしい。パ・リーグも能見に興味を示しており、中継ぎはもちろん、まだ先発でできるとの評価もあります」(球界関係者)

 苦手のナゴヤドームで、福留、能見が敵に回ったら…。2人とも、トラの内情を知り尽くしている。鬼門・ナゴヤドームでベテランがオニになる。快勝しても、矢野監督の表情がイマイチだったのは、このウワサのせいかもしれない。(スポーツライター・飯山満)