広島東洋カープもコロナショックに見舞われた。菊池涼介内野手が高熱を発し、PCR検査を受けたところ、陽性が確認された。これを受けて、佐々岡真司監督を始め、一軍コーチ、選手、スタッフなど74人にもPCR検査が実施され、小園海斗内野手、正随優弥外野手も陽性と判定された。

 「その発表があった5月17日、一部選手がマツダスタジアムで練習をする予定になっていました。防護服を着た複数の清掃員がやってきて、一塁ベンチや球場内通路などの消毒作業を行っていました」(地元メディア)

 異様な光景だったという。

 同18日からの東京ドームでの巨人との2連戦、その後も首位阪神との3連戦が控えている。攻守ともに戦力ダウンの非常事態である。

 >>広島・佐々岡監督に「最低最悪の愚策」ファン激怒 セオリー無視の奇策で得点機を台無しに、野手より投手を優先した狙いは<<

 しかし、その影響は12球団全体にも及びそうだ。感染防止対策、日程変更などはもちろんだが、それだけではない。

 「東京五輪を戦う侍ジャパンのメンバー構成も、やり直しです。稲葉篤紀監督は『二塁・菊池』を前提に他の内野手の選出を考えていました」(球界関係者)

 “名手”菊池はここまで全39試合に出場し、リーグトップの打率3割4分2厘を残している。3-4月度の月間MVPにも選出されており、攻守に渡ってチームを牽引してきた。野球日本代表・侍ジャパンにおいてもリーダー的存在であり、金メダル獲得の至上命令を課せられた稲葉代表監督にとって、欠かすことのできない選手でもあった。

 「東京五輪は7、8月なので、その頃には試合にも復帰しているかもしれません。でも、万全であるかどうかは…」(前出・同)

 また、ショートのレギュラーを掴みつつあった小園の欠場について、こんな指摘も聞かれた。

 「小園は昨秋のフェニックスリーグで成長が認められ、その時点で広島首脳陣は今日のブレイクを予感していました。でも、佐々岡監督は『物足りない』と厳しい言い方をし、一軍には合流させず、キャンプ、オープン戦も二軍で送らせました。その屈辱をバネに、昇格後はバットでも結果を出してきました。これからという時なのに、運がないというか」(プロ野球解説者)

 一軍昇格は4月22日。その後は遊撃手として先発出場を続け、まだ規定打席には到達していないが、3割6分の高打率である。

 今季の広島は打線が繋がらず、苦しんでいる。二遊間を守る菊池、小園の離脱は攻撃面にも大きな痛手となるだろう。

 「佐々岡監督はマジメと言うか、考え込んでしまうタイプ。これまでも打順編成で考え込み、決まったと思えばまた考え込み、そんなことを繰り返してきました。菊池、小園のいない打順編成でまた苦労しそう」(前出・スポーツ紙記者)

 広島球団も感染防止策を徹底させてきた。他球団でもPCR検査での陽性判定者を出している。選手、関係者もナーバスになっているだけに、精神面でのケアも考えなければならないようだ。(スポーツライター・飯山満)