21日に行われたソフトバンク対日本ハムの一戦。「2-2」で両チーム引き分けたこの試合で、ソフトバンクのプロ15年目・36歳の長谷川勇也が見せた振る舞いがネット上で物議を醸している。

 問題となっているのは、「0-0」と両チーム無得点で迎えた7回裏の長谷川の動作。この日が引退試合だった長谷川は、1死二塁と得点圏に走者を置いた場面で代打として登場。しかし、日本ハム先発・伊藤大海がカウント「1-2」から投じた4球目の122キロチェンジアップを引っかけ一塁方向にゴロを打ってしまい、一塁にヘッドスライディングするも際どいタイミングでアウトとなった。

 この間に二走・デスパイネが三塁に進み状況が2死三塁となった直後、中継カメラは現役最終打席を終えベンチへ戻る長谷川の様子を映し出す。長谷川はユニフォームで顔をぬぐいながらうつむき加減でベンチに戻ると、直後に何かを叫びながら着用していたレガースを右手で地面に大きくたたきつけた。

 >>ソフトB・千賀の試合後コメントに怒りの声「思いやりの心は無いのか」 反省は口だけだった? 死球直後の態度から批判<<

 長谷川の行動を受け、ネット上には「ベンチでレガースぶん投げるなんて半端なく怒ってるな」、「キャリアの集大成になる試合で、凡退のイライラを物に当たるような姿は見せてほしくなかった」、「現役ラスト試合なのにそんなしょうもないことするなよ、せっかくの晴れ舞台が台無しだ」といった驚きの声や苦言が寄せられている。

 一方、「自分の引退うんぬんは置いといて、とにかく勝ちたいという気持ちが行き過ぎた結果では」、「有終の美を飾れなかったからというよりは、CSがかかる大事な試合でチームに貢献できなかったから怒ったように感じた」、「負けが許されない中でなかなか先制できてなかったから、その分フラストレーションも溜まってたのかもしれない」と、ベンチで怒りをあらわにした背景を推測するコメントも複数挙がった。

 「パ・リーグは現在3位楽天、4位ソフトバンクがクライマックスシリーズ進出圏内となるAクラス争いを展開していますが、21日試合前時点ではソフトバンクは残り4試合を『3勝1分』以上でいかないと、楽天の残り4試合の結果にかかわらずBクラスが確定。つまり、長谷川の引退試合となった21日の試合を含め、残り4戦はいずれも負けが許されないという状況でした。その試合で長谷川はチームが6回表まで無得点と伊藤を攻めあぐねる中、7回にようやくチャンスを迎えたところで代打起用されるも凡退したわけですが、一部ファンの間では長谷川は均衡状態が続く試合展開の中で焦りや苛立ちを募らせており、先制機でチームに貢献する結果を出せなかったことでそれらが爆発してしまったのではという見方も浮上しています。長谷川は寡黙でストイックな性格から“打撃職人”とも称されている選手で、今回のようにベンチ内で物を投げたりする姿はほとんど見せたことがないため、異例の行動に驚いたファンも少なくなかったようです」(野球ライター)

 7回裏のソフトバンクは長谷川が倒れ2死三塁となった直後、甲斐拓也が12号2ランを放ち先制することに成功している。長谷川がベンチで怒りをあらわにした詳しい理由は不明だが、その姿を見た同僚たちの闘志に火をつけた面もあったのかもしれない。

文 / 柴田雅人