2014年のプロ入りから阪神でプレーし、今季までに「786試合・.235・40本・244打点・536安打」といった通算成績を残しているプロ8年目・30歳の梅野隆太郎。3日、今季取得した国内FA権を行使せず残留することが決まったと球団が発表した。

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 球団公式サイトはこの日、「梅野隆太郎選手が、FA権を行使せず阪神タイガースに残留することになりましたのでお知らせいたします」と梅野のFA残留を発表。また、「このメンバーとこれからも野球をしたい、みんなと優勝したいという思いで残留することを決めました」という梅野のコメントも掲載されている。

 今季の梅野は正捕手として全143試合中130試合に出場し、シーズン成績は「.225・3本・33打点・91安打」と今ひとつだったが、得点圏打率はリーグ2位の「.321」と随所で勝負強さを発揮。しかし、今季最終盤の10月は全20試合中、出場が9試合と出場機会が激減したままシーズンが終了。オフに入ってからは、今季5月に取得したFA権の行使について熟考していることが報じられていた。

 梅野のFA残留を受け、ネット上には「終盤干され気味だったのによく残留したな」、「矢野(燿大)監督も直接慰留はしてなかったし、もうこのまま出ていくものと思ってた」、「出るにしろ残るにしろ宣言自体はすると予想してたからビックリ」と驚きの声が寄せられている。

 一方、「よそからオファーが無かったから出るに出れなかったのか?」、「調査報道がほとんど出てない中で宣言するのはリスクが高いって判断したんだろうか」、「近いうちに森(友哉)がFA市場に出るから梅野がスルーされたって説はない?」と、残留に至った背景を推測するコメントも数多く挙がった。

 球界ではFA選手が交渉解禁日(今年は12月9日)以前に他球団と交渉を行うことは野球協約で禁止されている。よって、いざふたを開けるとどの球団からも声がかからないという展開はなくはない上、元球団が宣言残留NGなら行き場がなくなるリスクもある。

 そのため、FA補強を狙う球団はお目当ての選手が宣言をちゅうちょすることがないよう、意図的にメディアに調査情報を流し、それを報じてもらうことで間接的に獲得の意思を伝えるやり方が一般的とされている。ただ、今回の梅野はこれまで調査報道がほとんど伝えられていなかったため、他球団からオファーがなかったことで残留に至ったのではとみているファンも少なくないようだ。

 「他球団が梅野のFA獲得に目立った動きを見せなかったのには様々な要因が考えられますが、一部ファンの間では西武のプロ8年目・26歳の森友哉の存在があったのではという見方が挙がっています。森は2014年のプロ入りから今季までに『.294・94本・411打点』といった数字を残している強打の捕手ですが、順当にいけば2023年シーズンに国内FA権を取得。また、森は2017年3〜8月にかけ左ひじ骨折で長期離脱を強いられていますが、この期間に故障者特例措置(出場登録日数を最大60日まで加算する措置)が適用されていると仮定すると、FA取得時期は1年早まり2022年シーズンとなります。そのため、来オフ、再来オフに森がFA市場に出る展開を見越して、ポジションが被る梅野に触手を伸ばさなかった球団があったとしても不思議ではないでしょう」(野球ライター)

 様々な声が挙がる中、来季も阪神でプレーすることとなった梅野。出番が激減した今季終盤の悔しさを晴らすようなプレーを来季は見せることができるだろうか。

文 / 柴田雅人

記事内の引用について
阪神タイガースの公式サイトより
https://hanshintigers.jp/