これまでソフトバンク一筋(2006-)でプレーし、昨季までに「1867試合・.266・301本・984打点・1811安打」といった数字を残したプロ17年目・39歳の松田宣浩。28日に球団が発表した今季限りの退団はネット上で話題となった。
 
 今季は打撃不振にチームの世代交代も重なり、「43試合・.204・0本・7打点」とほとんど活躍できていなかった松田。今後は他球団で現役を続行する道を模索するというが、ネット上には「仮に移籍できても復活は無理だろうな…」、「内川、川島と同じような道を辿るのがオチでは」といった厳しい意見も見られた。

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 「ソフトバンクは一昨年に当時プロ20年目・38歳の内川聖一、昨年も当時プロ16年目・38歳の川島慶三と、ここ数年は主力級のベテランをスパっと切る人事が頻発。両名は今回の松田と同じく現役続行の意思を持ったままチームを去り、内川はヤクルト、川島は楽天とどちらも新天地への移籍に成功しました。ただ、内川はヤクルト加入後の2年間で『44試合・.209・0本・2打点・14安打』とほとんど数字を残せないまま、28日に今季限りでの引退を表明。川島も楽天1年目の今季は『12試合・.136・1本・6打点・3安打』とサッパリで、今オフに戦力外通告を受ける、あるいは自ら引退を決断する可能性も否定はできません。ファンの中にはこの両名を引き合いに、松田も仮に新天地が見つかっても活躍は見込めないのではという意見は散見されます」(野球ライター)

 ソフトバンクは支配下・育成合わせ105名(12球団最多)の選手を積極的に入れ替え・競争させることで戦力を維持している関係上、他球団に比べベテランが人員整理の対象になりやすいとされている。球団の引退打診を受け入れた、もしくはその前に自ら引退を決めた選手へのアフターケアは手厚く、直近では本多雄一(2018年引退)、長谷川勇也・高谷裕亮(共に2021年引退)といった選手を引退以降もコーチとしてチームに在籍させているが、そうでない選手については本人の意思を尊重する形で放出することが多い。

 内川、川島の両名はソフトバンク退団時点で、内川が「1977試合・.303・196本・957打点・2171安打」、川島が「874試合・.252・37本・179打点・480安打」といった通算成績をマーク。内川はクリーンアップ、川島は内野全てを守れるユーティリティとして長らくチームに貢献した。

 ただ、退団年までの3シーズンに絞ると内川は「208試合・.251・20本・71打点・196安打」、川島も「162試合・.276・6本・28打点・86安打」とほとんどの数字が落ち込んでいた。両名が新天地で活躍できなかったのは、元々実力が衰え気味だったこともあり競争を勝ち抜けなかったという面はあるだろう。

 一方、人となりを考慮すると、移籍先球団からはそもそも実力以外の部分を期待されていたという見方もできる。内川、川島はどちらもストイックで練習熱心な性格の持ち主で、ソフトバンク在籍時には多くの後輩に好影響を与えてきた。新天地でもその役割を期待された結果、二軍で若手のお手本役を務める日々が主となり、結果的に一軍での出場機会に恵まれなかったとみることも可能だろう。

 今回退団が決まった松田は内川、川島と同じく直近3年間は「274試合・.228・27本・100打点・193安打」と低迷したが、野球に取り組む姿勢には定評がある選手。両名と同じく不振に苦しむのか、それとも劇的な復活を遂げるのか、そもそも新天地は見つかるのか。今オフ以降の動向も要注目だ。

文 / 柴田雅人