教員による児童生徒へのわいせつ事案の裁判について、横浜市教育委員会が裁判1回あたり最大50人の職員に傍聴を呼びかけて、傍聴席を埋めようとしていたことがわかりました。被害者である児童生徒のプラバシーを保護する意図で行ったとしていますが、一般の傍聴に支障が出たことは申し訳なく、行き過ぎだったとしています。

横浜市教育委員会によりますと、傍聴が呼びかけられたのは2019年から今年にかけて、横浜地裁で行われた4件の裁判のあわせて11回で、傍聴席を埋めることができる人数に呼びかけられ、1回あたり最大50人の職員が傍聴に行ったということです。その際、集団で傍聴していることをわからないようにするため、職員には、裁判所ではお互いにあいさつなどはしないよう求めていました。

裁判はいずれも教員による児童生徒へのわいせつ事案で、横浜市教育委員会は、不特定多数の人が裁判を傍聴することによって、被害者である児童生徒のプライバシーが保護されないという保護者側の思いを受けて行ったとしていて、被告となった教員側を保護する意図はなかったと主張しています。

横浜市教育委員会は、一般の傍聴に支障が出たことは申し訳なく、行き過ぎだったとしていて、今後は呼びかけを行わないとしています。