小林製薬の「紅麹原料」を含むサプリメントで健康被害が相次いでいる問題で、小林製薬に死亡に関する相談が170件寄せられていたことがわかったと厚生労働省が明らかにしました。このうち76件については死亡との因果関係を調査しているということです。中継です。

これまでも健康被害の報告に関し遅れが指摘されていた小林製薬ですが、今回の報告も後手にまわったことについて、武見厚労相は強い口調で怒りをあらわにしました。

武見厚労相「小林製薬の判断により死亡(に関する相談)者数の報告をしなかったことは、極めて遺憾であると考えております。今になって何を言い始めてるんだと」

「紅麹原料」を含むサプリメントをめぐっては、これまで5人の死亡が報告されています。

厚労省が新たな健康被害の相談について小林製薬に問い合わせたところ報告していなかった死亡に関する相談が170件寄せられていたことが明らかになったということです。

このうち91件はサプリの摂取がなかったほか、3件については医師の診断で因果関係がないことが分かりました。残る76件は現在調査中だということです。

機能性表示食品の健康被害に関する報告は今後、義務化される方針ですが、これまでも小林製薬の報告の遅さが事態の深刻さを招いたという背景があることからも、国としてガバナンス体制の監視をどう徹底するかが課題です。

厚労省は小林製薬に対し、29日までに今後の情報収集や調査の進め方について計画を作成し報告するよう指示しています。