都営住宅は足りている?東京都は「選ばなければ入れます」 タワマン1DKは倍率140倍 都政のリアル【都議選2025】
日テレNEWS NNN6/20(金)7:51

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今月22日に投開票日が迫る東京都議選。各党が「物価高対策」を最重要政策に掲げる中、注目されるのが高騰する住宅費への支援です。「アフォーダブル住宅」や「都営住宅」、そして「投機目的の不動産取得の制限」を訴えるワケとは?都政のいまを社会部記者とデスクがホンネで語りました。
■“スイスやスウェーデンの国家予算並み”右肩上がりの東京都の税収

社会部・田頭祥デスク: 東京都の今年度の一般会計予算を見ると、9兆1080億円となっています。他国の国家予算ともよく比較されますが、どれくらいなのでしょうか?
社会部・内藤ミカ記者(都庁担当):まず、東京都の一般会計予算と特別会計予算などを全て合わせた全会計でいうと、17.8兆円。これはスイスやスウェーデンの国家予算並みともいわれています。
田頭デスク: もちろん人口がたくさんいるのもありますが、名だたる大企業から中小企業まで、東京に本社を置く企業はたくさんある。法人二税が都の予算に入ってきますが、年々税収が伸びているという実態があります。
内藤記者: 前年度の当初予算比と比べると5431億円(8.5%)増えています。都の一般会計予算が9兆円を超えたのは、今年度が初めてでした。
■“同じ事が神奈川ではとてもできない” 豊かな財政ならではの水道の基本料金無償化

田頭デスク: (東京都の財政について)関東周辺の県はどう見ているのでしょうか?
社会部・雨宮千華記者(都議選担当):神奈川県の黒岩知事は、東京都が水道基本料金の無償化を発表したことについて「同じ事が神奈川でもできるかと言えば、とてもできない」といっていました。
このような個人に対する給付を行政サービスが行うと、地域間の格差が生じて、神奈川県民の目からしたら納得できないだろうから、心苦しいとのことでした。神奈川県の全予算の合計(今年度)4兆6637億円。それだけの差があるんだなと思いました。
田頭デスク: 東京の人口は1400万人超で、神奈川県も900万人を超えている。人口の比率からしても、東京は首都であることもあり、潤沢な予算を持っているんですね。豊かな財政に支えられている政策はたくさんありますよね。
内藤記者: 子育て政策が手厚いことでも有名です。あと最近、水道基本料金の無償化(今夏の4か月)を打ち出しましたが、小池都知事が上手いなと思ったのは、都議選直前かつ、本格的な暑さになる前というこのタイミングに打ち出したことです。
私たち都民が元々払っている水道料金を徴収しないというかたちのため、新たにシステムを作らなくともすぐに実現できてしまうというスピード感。さらには、水道料金の請求書を見ると、基本料金が0円になっていると、わかりやすくお得感があるということがあります。
田頭デスク: 都議選前というタイミングは“たまたま”の可能性もあるかもしれませんが、お題目として、熱中症対策と物価高対策というのがあるのは、ある程度評価せざるを得ないですよね。
■都民の家賃を抑える「アフォーダブル住宅」とは?

雨宮記者: 日本テレビが各党に行ったアンケートの中で、一番重要視する政策としてあげられたのが「物価高対策」でした。主に減税にするか、給付にするか。維新・参政は“都民税の50%減税”を主張しています。れいわ・共産などは現金給付案を盛り込んでいたり、国民民主党は18歳以下の子どもに月5000円を給付する「018サポート」を、月1万5000円に増額するという給付を訴えていたりします。
田頭デスク: 物価高騰が関心事になる中、よく言われるのが住宅高騰。住宅が高いという問題で、30〜40代の若年層が都外に流出しているという総務省のデータもあります。各党は住宅高騰対策にどんなことを掲げているの?
雨宮記者:今回、自民・都ファ・公明などが掲げる「アフォーダブル住宅」という言葉は、今回のキーワードの1つになるのではないかと思います。そのほか、マンションなどでも空室が見られるということで「投機目的での不動産購入の規制」を立憲などが掲げています。都営住宅を増やそうと掲げている政党もいくつかありましたね。

田頭デスク:そもそも、アフォーダブル住宅とは?
内藤記者: 東京都によると、子育て世帯などが住みやすい、手頃な価格で提供する住宅のこと。アフォーダブル住宅を多くの人に供給するために、色々な取り組みを今検討しているようです。最近では、都と民間が共同出資して投資ファンドを立ち上げ、なんとか安く供給できないかという取り組みをしているとのことです。また、東京都は空き家が何万戸もあるとされています。リフォームするなどして、安く供給できないかと考えているみたいです。
田頭デスク:入居条件や定員はもうすでに決まっているのかな?
内藤記者: それは、まだまだこれからだと思います。私たちも「アフォーダブル住宅」をあまり聞いたことがなかったので、恐らくほとんどの都民はわからないのでは…。実は、去年の都知事選で小池都知事この言葉使っていたので、これから力を入れて広げて行くのではと思っています。
■北青山タワマンが家賃5万円台?...都営住宅の現状とは

田頭デスク:馴染みのない「アフォーダブル住宅」の一方で、都営住宅は都の住宅政策としてすごくわかりやすいと思いますが、今はどんな状況ですか?個人的には、倍率が高く、入りたくても入れない人がいっぱいいるというイメージですが。
内藤記者:都の担当者によると、都営住宅は都内に約25万戸。23区内にある利便性の高い地域の都営住宅はやはり人気で高倍率ですが、東京都は「選ばなければ入れる」と言っています。都心から離れた地域だと、募集をしても全然応募が来ないところも多くあるといいます。そのため、確かに高倍率なところはあるけれど、「部屋が足りない」ということはないようです。

田頭デスク:高倍率な都営住宅として、“タワマン都営住宅”は話題になりましたよね。
内藤記者:都営北青山三丁目アパートというタワーマンションですよね。1DKの部屋が2戸の募集で、参考倍率が140倍だったというデータがあります。都営住宅は所得によって家賃が変わってきますが、この北青山三丁目アパートだと最大でも5万2900円で住めてしまう。都心なのに、すごいですよね。
田頭デスク:住宅政策として、都営住宅は当たった人はラッキーかもしれないけど、外れた人にとっては恩恵がない。そのため、都営住宅を増やしてみんなに供給するのか、都営住宅は不公平だからやめてそれぞれに補助金を給付するのか、各党でばらつきがありますよね。
雨宮記者:都営住宅に焦点を当てていたのは、共産とれいわなど。れいわは、「現在25万戸ある公営住宅を50万戸超に増やそう」という公約を掲げていました。
内藤記者:東京都の考え方としては、今後、将来的に人口が減少していくのが予想されている中、これ以上(都営住宅を)つくらないという方針とのこと。今あるものをリフォームしたり、建て替えたりしてやっていくというのが、今の東京都の基本的な考え方だそうです。











