パレスチナ自治区ガザ地区で、イスラエル軍が撤収した後の病院の地中から310人の遺体が見つかり、イスラム諸国はイスラエルによる戦争犯罪の疑いがあると非難しています。

ロイター通信などによりますと、ガザ地区南部ハンユニスにあるナセル病院の敷地内で集団墓地が見つかったと、ガザ当局が23日、明らかにしました。

墓地は少なくとも3か所あり、これまでに310人の遺体が見つかったということです。女性や高齢者も含まれ、手を縛られた遺体もあったということで、ガザ当局はイスラエル軍が処刑した上で埋めて隠そうとしたと非難しています。

一方、イスラエル軍は「根拠がない」と否定し、すでに埋められていた遺体を掘り起こして、人質がいないか確認し、埋め直したとしています。

国連の報道官によりますと、人権部門のトップは「ぞっとした」と話し、調査の必要性を訴えました。

イスラム諸国でつくるイスラム協力機構は、イスラエル軍による戦争犯罪だとする声明を発表し、国際刑事裁判所による捜査を求めています。