新たな総統が就任した台湾で、議会にあたる立法院の改革法案をめぐり、21日、野党案に反対する1万人以上が集まり抗議活動を行っています。

台湾の議会にあたる立法院では、野党が主導し立法院の権限を強化する法案について、審議が行われています。先週には、野党が法案の採決を急ぎ、阻止しようとした与党・民進党と衝突したため、けが人も出る事態に発展しました。

また21日には、法案の審議が完了するまで議会の開会を延長する提案が野党の賛成多数で可決し、審議は夜を徹して行われる可能性もあります。

改革案に反対する団体によりますと、21日夜時点で、およそ1万2000人が立法院の外に集まり、抗議活動を行っているということです。

台湾では20日、民進党の頼清徳総統が就任したばかりですが、議会では、民進党の議席は過半数に達しておらず、野党に主導権を握られた形です。

混乱が長引けば、頼総統を非難している中国の揺さぶりに利用されかねず、新政権はその船出から、混乱への対応を迫られています。