打者・大谷翔平と投手・大谷翔平は、ひとつの心と体で、どう共存してる?

打者・大谷翔平と投手・大谷翔平は、ひとつの心と体で、どう共存してる?

 ピッチャーに専念したらいいのに、という声が高まれば高まるほど、大谷翔平はバッターとして、結果を残してきた。

 日本でのプロ5年間も、常にその繰り返しだった。

 2015年シーズンの大谷は投手として15勝5敗、防御率2.24とキャリアハイの成績を残した一方で、打者としては打率.202、5本塁打と低迷していた。

 そのシーズンの終盤、石田雄太さんの連載「野球翔年」の取材で、「バッターの大谷翔平は、ピッチャーの大谷翔平を打てますか」という問いに、大谷はこう話している。

「今ですか……今は、どんなピッチャーにも抑えられちゃうと思いますけど(苦笑)」

 その年のオフの「プレミア12」では日本代表のエースとして、準決勝の韓国戦で6回までノーヒットの快投。すっかり日本のエースとなり、打者としての存在感は薄れているように見えた。

 その空気を一変させたのが、2016年3月20日のオープン戦で放ったホームランだった。この年の実戦での第1号は、スワローズ原樹理の外角低めに逃げるシュートをレフトスタンドへと運んだ一発。5日後には開幕投手を務めることになっていたが、バッターとしても仕上げてきたことを予感させた。

ピッチャーとバッターを競わせていません。

 この頃に行われた「野球翔年」の取材で、「このままだとピッチャーにされてしまうんじゃないか」という不安に苛まれてはいないのだろうか、という石田さんの問いに対して、大谷はこう答えている。

「そういうプレッシャーはないですね。もちろん常に結果は欲しいんですけど、ピッチャーの成績が伸びてきたこととバッターとしての成績は別ですからね。もともと自分の中ではピッチャーとバッターを競わせてはいませんし、切磋琢磨もしてません(笑)」

 結果的に2016年は打率.322、22本塁打で日本一に貢献し、バッターとしての評価も不動のものとしたシーズンになった。

期待は応えるものじゃなくて超えるもの。

 あれから2年が経った2018年、舞台はメジャーリーグに移る。アメリカの地でも、大谷の評価は日本での5年間と同じように推移しそうだ。まずは4月1日のメジャー初勝利でピッチャーとしての評価を高めると、その2日後から3試合連続ホームランでバッターとしての実力を示した。

 すごいピッチャーだと誉められたときほど、すごいバッティングをする。バッターとしての才能を認められたときほど、圧倒的なピッチングを見せる。

 そうした大谷の傾向は、上述の2016年の取材で語られた次の言葉に集約されている。

「でも、高校の頃から言われてきたのは、期待は応えるものじゃなくて“超えるものだ”ということ。おそらく『翔平はここまでやってくれるだろう』と監督が思う、そのもう1つ上を行けたらいいんじゃないかと思いますね(笑)」

 はたして大谷は今シーズン、どれだけ私たちを驚かせてくれるのだろうか。

文=Number編集部

photograph by AFLO


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