大谷翔平に羽生結弦、あのスターも!世界中に逸材「Shohei Generation」。

大谷翔平に羽生結弦、あのスターも!世界中に逸材「Shohei Generation」。

 これを「Shohei Generation=大谷世代」と呼ぶのは、日本人メディアの身勝手か――。

 大谷翔平が生まれたのは、1994年である。

 同年は当時オリックス・ブルーウェーブにいた鈴木一朗が、登録名を「イチロー」に変えた年である。イチローは同年、1950年に藤村富美男(タイガース)が作ったシーズン最多記録191安打を更新してパリーグの最優秀選手賞を獲得した。

 セ・リーグでは公式戦の勝率が並んだ巨人と中日が、プロ野球史上初の最終戦同率首位決戦、いわゆる「10.8」で直接対決し、巨人が勝って優勝した。日本シリーズでも巨人が西武を4勝2敗で下して日本一になっている。

 他の競技ではサッカーの日本代表が「ドーハの悲劇」で出場できなかったワールドカップが米国で開催され、ブラジルが優勝した。メジャーリーグがプロスポーツ史上最長のストライキに突入し、プレーオフまでが中止になった。自動車のF1GPでホンダにタイトルをもたらしたアイルトン・セナが事故死したのもこの年だ。

 日本の他競技ではリレハンメル冬季五輪でスキーのノルディック複合団体が1992年のアルベールビルに続く連覇を達成。テニスの伊達公子が全豪オープンで自身初の準決勝に進出し、WBC世界バンタム級世界タイトルマッチで白熱した日本人対決が行われ、王者薬師寺保栄が暫定王者の辰吉丈一郎を下した。先ごろ日本相撲協会理事を解任された貴乃花光司氏が横綱に昇進したのもこの年である。

'94年生まれの大リーガーは少ない。

 1994年に生まれたメジャーリーガーは全体から見れば少ない方で、同年生まれの選手の多くはまだ、マイナーリーグにいる(教育制度が違うので、学年という見方はまったく無視する)。

 同年生まれの選手ですでに大谷と直接対決している1人は、4月の試合で大谷から2安打したアレックス・ブレグマン三塁手(アストロズ)だ。ブレグマンは高校卒業時にもドラフトで下位指名されているがプロ入りせず、大学に進んでから2015年のドラフト1巡目(全体2位)指名でプロに入った。遊撃から三塁へ転向して、昨年はチームの主力としてワールドシリーズ優勝に貢献した成長株だ。

米国では大学在学中でもドラフト対象。

 大谷が指のマメで2回4安打3失点と苦しんだ4月17日の試合で、1打数無安打ながら好機で犠牲フライを打って打点を叩き出したアンドリュー・ベニンテンディ外野手(レッドソックス)も、大谷と同じ1994年生まれだ。彼もまた、ブレグマンと同じように高校卒業時にドラフトで下位指名されたがプロ入りせず、大学に進学してから2015年のドラフト1巡目(全体7位)指名でプロ入りした選手だ。

 米国では大学在学中でもドラフト対象選手となる。だから、高校卒業時のドラフトで下位指名されて安い契約金でプロ入りするより、大学野球で活躍して指名順位を上げようとする選手が多い。ブレグマンやベニンテンディもその道を選んだ。

 大谷が日本プロ野球で通算42勝、通算48本塁打を記録する間、ブレグマンはルイジアナ州立大学で大学野球のスター選手になり、マイナー約2年で通算883打数243安打(打率.275)、28本塁打117打点を記録した。ベニンテンディはアーカンソー大学で大学野球トップ・クラスの選手になり、やはりマイナー約2年で通算792打数215安打(打率.271)、23本塁打120打点を記録している。

高卒選手もメジャーで活躍し始めている。

 日本プロ野球をマイナーリーグ扱いする気は毛頭ないが、彼らがすべて「メジャーリーグに来るため」に、その直前のリーグで確固たる成績を残したという意味で、大谷の日本プロ野球における成績と、ブレグマンやベニンテンディのマイナーにおける成績は等しく大事なものだろう。

 大学野球に行く道を選んだブレグマンやベニテンディとは違って、1994年生まれで大谷と同じように高校卒業時にプロ入りした選手たちもメジャーで活躍し始めている。

 4月に新学期が始まる日本と、8月から9月にかけて新学期が始まる米国の教育制度の違いもあって、ドラフト指名年は2012年と2013年に分かれる。2012年のドラフトなら、出世頭は同年の全体1位指名選手だったカルロス・コレア遊撃手(アストロズ)だろう。コレアはマイナー歴3年半でメジャーに昇格し、デビューした2015年に99試合で22本塁打を記録。前出のブレグマンのチームメイトとして昨季のワールドシリーズ優勝に貢献した。

シーガーは攻撃型遊撃手の代表格。

 コレアと並ぶ出世頭として、2016年のナ・リーグ最優秀新人コリー・シーガー遊撃手(ドジャース)の名も挙がる。残念ながら右ひじの手術で今季は絶望となったが、メジャー実働2年で48本塁打を記録しており、コレアと並ぶ新世代の「攻撃型遊撃手」の代表格となっている。

 今年からダルビッシュ有投手がプレーするカブスには、大谷と同じ1994年の若手が2人いる。アディソン・ラッセル遊撃手は2012年のドラフト1巡目(全体11位)指名でアスレチックスに入団。中島裕之(現オリックス)の同僚として傘下のマイナーAA級でプレーしていた時にカブスにトレードされて急成長。高い身体能力を利して信じられないような好プレーを連発して、ブレグマンと同様、主力選手としてワールドシリーズ優勝(2016年)に貢献している。

 アルバート・アルモーラ外野手は、ラッセルより指名順位の高い1巡目(全体6位)でカブスに入団し、マイナー歴5年でメジャーに昇格した。控え選手ながらラッセル同様、高い身体能力で好プレーを連発。今年は中堅の定位置に定着しそうなスター選手候補だ。

「大谷世代」は各球団の未来を担う。

 2012年のドラフトからは他にも左腕マックス・フリード投手(ブレーブス)やデイビッド・ダール外野手(ロッキーズ)らが高卒新人としてメジャーに定着しようとしているが、まだ目立った活躍はしていない。

 2013年のドラフトからは1巡目(全体5位)指名のクリント・フレイザー外野手やビリー・マッキニー外野手(ともにヤンキース)などのメジャー経験者はいるものの、1994年生まれの高卒新人としてはメジャー定着しておらず、同年の全体4位指名選手コール・スチュワート投手(ツインズ傘下)や左腕トレイ・ボール投手(レッドソックス傘下)など、まだマイナーにいる選手が多い。

 彼らはメジャー全体の有望株リストの上位に入る選手たちであり、「Shohei Generation=大谷世代」として各球団の未来を担う存在になっている。

実はジャスティン・ビーバーも。

 ちなみに野球以外でも1994年生まれのアスリートは有名どころが多く、平昌五輪で男子フィギアスケート連覇を成し遂げた羽生結弦やスピードスケートで金、銀、銅メダルを獲得した高木美帆らの世界的なアスリートも同年生まれ。

 世界的ということで言えば、サッカーのイングランド代表FWのラヒーム・スターリング(マンチェスター・シティ)や日本代表戦でもプレーしたコートジボワール代表DFのエリック・バイリー(マンチェスター・ユナイテッド)、ミランで本田圭佑の後に背番号10を付けたトルコ代表MFのハカン・チャノハノールなんかも1994年生まれだ。

 アスリートではないけれど、世界的ということなら米女優ダコタ・ファニングやカナダ出身の歌手ジャスティン・ビーバーも1994年生まれだ。

 両者とも10代の頃から世に出て、過去に出てきた数多くの「10代芸能人」同様、20代前半でキャリアの分かれ目を迎えている。前者は1人の俳優としてケーブルTVのシリーズ・ドラマで難しい役どころに挑戦中。後者もアイドルから脱皮して、ミュージシャンとしてのレベルアップを目指している。日本なら俳優の山崎賢人、川島海荷、広瀬アリスらも大谷と同じ1994年生まれである。

文=ナガオ勝司

photograph by AFLO

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