アーモンドアイ年度代表馬は堅い?2018年のJRA各賞を予想してみた。

アーモンドアイ年度代表馬は堅い?2018年のJRA各賞を予想してみた。

 2019年の競馬が幕を開けるのを前に、2018年の競馬を簡単に振り返りつつ、間もなく発表されるJRA賞(記者クラブ所属の競馬記者の投票により決定)の各賞を考えてみたい。

 まずはスペシャリスト部門で、大方予想出来るのが最優秀短距離馬だろう。JRAでは2つしかないスプリントのGI、すなわち高松宮記念とスプリンターズSの両方を優勝したファインニードル(牡5歳=年齢は昨年時のもので以下同様、栗東・高橋義忠厩舎)。

 マイルの安田記念とマイルチャンピオンシップが全く違う結果(前者はモズアスコット、後者はステルヴィオが優勝)となったこともあり、この部門はファインニードルで決まりとみて良いだろう。

 次に最優秀障害馬。秋の中山大障害(J・GI)を制したのはニホンピロバロン。同馬は春の中山グランドジャンプでも3着なので、有力となるかもしれない。しかし、個人的にはオジュウチョウサン(牡7歳、美浦・和田正一郎厩舎)で良いのではないか?と思う。

 同馬の昨年の障害戦は中山グランドジャンプ(J・GI)に出走したのが唯一の記録。ここでニホンピロバロンやアップトゥデイトらを大差で破っているのだから、ナンバー1ジャンパーに選出される資格は充分にあるだろう。

ダート戦線はルヴァンスレーヴ。

 中には「年間を通した活躍をしていない」という声をあげる人もいるようだが、その定義自体が必要ないのでは? と思うのだ。もし年間を通した活躍が必要なのだとしたら、ある年の7月から翌年の6月までの1年間に活躍した馬は、いずれの年でも代表馬の資格を得られないことになってしまう。選出されるには、たとえ1戦のキャリアでも、その価値があったり、インパクトがあれば問題ないと思えるのだ。

 スペシャリストの最後は最優秀ダート馬だが、これはルヴァンスレーヴ(牡3歳、美浦・萩原清厩舎)だろう。

 デビュー以来ダートばかりを走り、8戦7勝2着1回。うち昨年の成績は5戦して4勝2着1回。休み明け初戦の伏竜Sこそ2着に敗れたが、以降は連戦連勝の4連勝を現在まだ更新中。デビュー6戦目のジャパンダートダービーまでは同世代だけでの競馬だったが、マイルChS南部杯でゴールドドリームら古馬を下し、交流GI3勝目を飾ると、続くチャンピオンズC(GI)でも歴戦の古馬勢を撃破。単勝1.9倍という圧倒的1番人気に応えて優勝しているのでこの馬で決まりとみて良いだろう。

 むしろダート馬部門だけでなく、最優秀3歳牡馬部門でも票が入っておかしくない存在だ。

最優秀3歳牡馬は難解。

 その最優秀3歳牡馬部門は3冠競走がそれぞれ異なった優勝馬だった上に、ブラストワンピースが有馬記念を制したので難解だ。

 タイトルの大きさでダービー馬ワグネリアンや先述のブラストワンピースをとるか、はたまた菊花賞勝ちを含む4戦3勝のフィエールマンに票を入れるか。古馬相手にGI勝ちの前出ルヴァンスレーヴやステルヴィオもいるが、個人的な予想では、ダービーの大看板馬がモノを言うのでは……と思っている。

 次に2歳の牡馬牝馬を考えよう。

 以前はいずれもGIが1つずつだけだったので、オートマティックにその勝ち馬で良かったが、牡馬に関しては朝日杯フューチュリティSに加え、一昨年からホープフルSもGIに昇格。そのためこの両レースの勝ち馬を比較することとなった。

 その上で、昨年に関しては朝日杯フューチュリティS勝ちのアドマイヤマーズ(牡2歳、栗東・友道康夫厩舎)に軍配か。同馬の成績は朝日杯フューチュリティSを含む4戦4勝の負け知らず。その競馬ぶりも圧巻で、これをホープフルS組で上回るとすればサートゥルナーリアが勝った時だけどどうか? という感じだろう(12月25日現在。ホープフルSは28日開催)。

2歳牝馬はダノンファンタジー。

 また、牝馬に関しては唯一のGIである阪神ジュベナイルフィリーズを優勝しているダノンファンタジー(牝2歳、栗東・中内田充正厩舎)で良いと思う。

 同馬は4戦3勝2着1回。新馬戦で唯一2着に敗れており、その時の勝ち馬であるグランアレグリア(牝2歳、美浦・藤沢和雄厩舎)は牡馬相手の朝日杯フューチュリティS(GI)で3着と健闘していることから、多少の票がそちらに流れることも考えられる。

 しかし、JRA賞とは強いと思われる馬を予想する賞であってはならないと思う。予想でなく、実績を残した馬を素直に評価しなければいけないと思うのだ。そうでなければ、極端な話、「負けてばかりだがこの馬の方が強いと思う」とか、もっと言えば「デビュー前だがデビューすれば強いと思う」という馬にも投票できることになってしまう。

 個人的な感情で票が動くようであってはならないと思うので、ここは順当にダノンファンタジーに受賞していただき、グランアレグリアには3歳となった今年、タイトルを獲れるよう、頑張っていただきたい。

ディアドラが厳しい立場。

 同様の意味で、残念ながら厳しい立場となるのが4歳以上牝馬のディアドラ(牝4歳、栗東・橋田満厩舎)だ。

 昨年のGI実績はドバイのドバイターフで3着同着、香港の香港カップでは2着。海外遠征でこれだけ善戦すれば立派である。また、国内でもとくに後半2戦で見せた強さは際立っていた。クイーンC(GIII)ではGI馬ソウルスターリングらを相手に3馬身抜け出し、府中牝馬S(GII)でも直後にエリザベス女王杯で1、2着するリスグラシューやクロコスミアらを相手に堂々の差し切り勝ち。おそらく昨年の最強古馬牝馬を選べと言われれば彼女でよいのかもしれない。

 しかし、最優秀4歳以上牝馬となると、残念ながらGIのタイトルがないのである。先述した通り、「強いと思う」といった個人的な感情ではなく、残した実績を素直にモノサシとして計るものであれば、リスグラシューが有力か。ヴィクトリアマイル(GI)や香港ヴァーズ(GI)は2着止まりだったが、エリザベス女王杯(GI)は見事に優勝。授賞されるに充分な実績を残した。

アーモンドアイは決まりだろう。

 また、4歳以上牡馬がまた難解。秋の天皇賞を勝ったレイデオロが有馬記念も勝利すればほぼ決まりだっただろう。しかし敗れた事で、この部門で複数のGIを勝利したのは先出のファインニードルだけとなった。レイデオロが有力とみたが、昨年2戦2勝で春の天皇賞を制したレインボーラインにも可能性がありそうだ。

 このように部門によっては混沌としているJRA賞だが、年度代表馬と最優秀3歳牝馬はもう決まりだろう。3冠牝馬でありジャパンカップ(GI)を驚異のレコードで勝利したアーモンドアイ(牝3歳、美浦・国枝栄厩舎)だ。これだけはもう誰も異論はないだろう。今年は世界を目指すという同馬の益々の活躍を期待したい。

文=平松さとし

photograph by Satoshi Hiramatsu


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