パ・リーグの今季注目球団ランキング。ロッテ打撃陣、日本ハムの甲子園組……。

パ・リーグの今季注目球団ランキング。ロッテ打撃陣、日本ハムの甲子園組……。

 パ・リーグで2019年に注目したいチームを述べてみたい。

 まずその筆頭は、千葉ロッテマリーンズだ。

 チーム本塁打数、盗塁数が毎年のように少ないのを見れば、チャンスメイクが十分でなく、ポイントゲッター不在の状況もよくわかる。しかし、過去5年のドラフトを見れば弱点解消に懸命に取り組んでいる様子が十二分にうかがえるのである。

 '14年が1位中村奨吾(早稲田大・二塁手)、'15年が1位平沢大河(仙台育英高・遊撃手)、'17年が1位安田尚憲(履正社高・三塁手)、2位藤岡裕大(遊撃手・トヨタ自動車)、'18年が1位藤原恭大(大阪桐蔭高・外野手)という指名。

 ロッテがこれほど熱心に野手を上位で指名したのは'01〜'02年(今江年晶、西岡剛などを指名)以来のことで、過去の指名の結果は'05、'10年の日本一にしっかり現れている。

 これらの上位指名野手が全員成功するとは考えにくいが、彼らはすでに素質の片鱗をのぞかせている。

一気に豪華な顔ぶれになるロッテ打撃陣。

 '18年を振り返れば中村はゴールデングラブ賞に輝き、藤岡は新人で123安打、14盗塁を記録し、平沢も打率.213は低いが62安打を放ち、安田はファームで打率.271、安打108、本塁打12を記録している。

 '19年にもし彼らが揃って戦力になったら次のような布陣が可能になる。

(捕手)田村龍弘・25歳
(一塁)井上晴哉・30歳
(二塁)中村奨吾・27歳
(三塁)安田尚憲・20歳
(遊撃)藤岡裕大・26歳
(左翼)角中勝也・32歳
(中堅)平沢大河・22歳
(右翼)加藤翔平・28歳
(DH)バルガス・29歳

 この中に鈴木大地がいない。2年目の'13年から6年連続で規定打席に到達し、遊撃手としてはベストナイン2回、二塁手としてはゴールデングラブに1回輝いている来季30歳のチームリーダーがレギュラーから外れる状況は考えづらいが、藤岡と安田の成長を考えれば鈴木が控えに追いやられる可能性はなくはないのだ。

投手陣も充実の内容を誇る。

 ちなみに、新外国人のケニス・バルガスは196センチ、133キロの一塁手でスイッチヒッター。'18年は3Aで130試合に出場して打率.240、本塁打21、打点73だった。推定年俸1億6500万円という金額を見れば期待の大きさがわかる。

 投手陣も悪くない。

 先発は'18年に13勝2敗を挙げたボルシンガーに実績のある涌井秀章、石川歩の3人がローテーションの軸を構成し、若手の二木康太、有吉優樹、酒居知史、種市篤暉に実績のある唐川侑己、西野勇士がここに絡み、'18年7月に右肘関節の遊離体を除去する手術を受けた'16年のドラフト1位、佐々木千隼の復活も十分考えられる。

 彼らで組む先発陣は昨年の上位チームに見劣りしないと私は思う。

ようやくチーム再建が終わったロッテ。

 リリーフ陣もいい。

 キャリア豊富な内竜也、松永昂大、チェン・グァンユウ、大谷智久、益田直也に若手の岩下大輝、成田翔、永野将司、さらに新人のドラフト2位、東妻勇輔(日本体育大)まで含め、分厚い陣容を誇る。

 ロッテに注目するようになったのは7月のフレッシュオールスターで、種市、岩下を見たことがきっかけだ。その後のドラフトでは3球団の指名が重複した藤原を獲得し、充実ぶりはさらに鮮明になった。

 外野陣に外国人が加わってもいいが、荻野貴司、清田育宏、菅野剛士たちが控えているので現有戦力だけでも十分戦える。

 5年間かけて、ようやくチームを立て直す陣容が揃ったという印象だ。

甲子園のヒーローが並ぶ日本ハム。

 勢いで対抗するのが北海道日本ハムファイターズだ。

 '16年のホームラン王、レアードが自由契約になり、高梨裕稔、太田賢吾がトレードでチームを離れたが、その代わりにヤクルトから秋吉亮、谷内亮太、そしてオリックスから金子弌大、台湾球界から2年連続で打率4割以上を記録した王柏融(外野手)も入団した。

 一塁手候補に中田翔、清宮幸太郎、外野手候補に西川遥輝、近藤健介、大田泰示、王柏融、さらに中堅・若手の松本剛、淺間大基がいるので、レアードが抜ける喪失感があまりない。

 また、'19年の戦力とは考えられないが、甲子園のヒーロー吉田輝星(金足農)がドラフト1位で入ってくる。

 前年の清宮幸太郎に続く高校野球界の逸材の獲得である。

 台湾の至宝、王の獲得もマスコミの注目を集めるだろう。チームの勢いを私はこういう部分にも感じる。

マスコミ注目度No.1の楽天。

 もう1球団、伏兵的な存在が東北楽天ゴールデンイーグルスだ。

 先発陣に則本昂大、岸孝之というリーグを代表する本格派を2枚揃えているのは千賀滉大、武田翔太のいるソフトバンクと双璧。ここにリリーフからの転向も予想される松井裕樹に3年目の藤平尚真が入り4本柱がしっかり立つ。

 ファームにもいい素材がいる。

 来季25歳未満で、'18年のイースタン・リーグで30イニング以上投げ、防御率2点までの選手を探すと、パ・リーグに9人、セ・リーグには2人しかいなかった。

 その数少ない中に楽天の若手投手が4人いるのである。

 小野郁、西口直人、古川侑利、森雄大(8月に25歳にはなるが)である。古川は一軍戦に18試合登板して4勝9敗、防御率4.13なので、すでに一軍の戦力と言っていい。

 野手では、期待値の高かった内田靖人が12本塁打を放ち、ようやく素質開花の兆しを見せている。

 新人王の田中和基、'15年ドラフト1位のオコエ瑠偉、ファームで長打率.462を挙げた岩見雅紀など期待の若手たちにも飛び出す気配があり、新外国人のブラッシュ外野手とFA権を行使して移籍してきた浅村栄斗もいて、マスコミの注目度ならリーグナンバーワンだろう。

ソフトバンクの世代交代は難しいのでは?

 日本一の福岡ソフトバンクホークスは陣容の分厚さでは12球団ナンバーワンと言ってもいいが、課題の野手の若返りがまだ十分でない。

 内川聖一、松田宣浩が偉大だったので、その後釜は簡単に出現しそうもない。どうしてもっと早くドラフトで準備をしなかったのかな、と思わざるを得ない。

 昨年の優勝チーム・埼玉西武ライオンズは投打の柱、菊池雄星、浅村栄斗の2人が移籍した痛手があまりにも大きい。二塁浅村の後釜はユーティリティプレーヤーとして活躍する外崎修汰が埋めそうだが、チーム防御率4.24(リーグ最下位)の弱体投手陣が菊池の流出でさらに信頼感がなくなった。

 '14年1位の高橋光成、'16年1位の今井達也、'18年1位の松本航(日本体育大)の大化けが期待されるが、そもそも“大化け”に期待しなければいけない現状が……寂しい。

 オリックス・バファローズはこれまで投手陣を支えてきた金子弌大、西勇輝の2人が他球団に移籍して勝ち星の計算ができづらくなった。チームを作り直すくらいの覚悟がフロントに必要だろう。

文=小関順二

photograph by Kyodo News


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