ブンデス冬休みとキャンプ地事情。スペインが大人気、バイエルンは?

ブンデス冬休みとキャンプ地事情。スペインが大人気、バイエルンは?

 年末年始は日本で過ごして、極寒のフランクフルトへ戻りました。日本のサッカー記者の方々はアジアカップを取材するためにUAEへ赴いているはずですが、私は、これまでと同様にドイツ・ブンデスリーガを追いかけ続けます。

 そのブンデスリーガ、現在はウィンターブレイク中です。

 前半戦の折り返しとなる第17節が昨年の12月23日に終了し、後半戦の幕開けとなる第18節は1月18日から開催されます。すなわち、約4週間のブレイクが入るわけですね。スペイン、イタリア、フランス、また、最近日本人選手が多く活躍しているベルギーも、ウィンターブレイクを設けています。

 イングランドだけは例外で、年末年始に多くの試合が組まれています。リーグ戦に加えFAカップ、さらにはリーグカップもあり、上位チームはUEFAチャンピオンズリーグやUEFAヨーロッパリーグの予定もあります。

 ただ、そのイングランドもヨーロッパシーンでの成績低迷などを踏まえてウィンターブレイクの必要性を感じたようで、来季から2月に約2週間の中断期間を設けることになりました。

“お前ら、もうオフなし!”

 さて、ウィンターブレイク期間中ですが、ブンデスリーガの各クラブはそれぞれ独自の調整方法でリーグ再開を迎えようとしています。18クラブの再始動時期を調べてみました。最も早く始動したのは、原口元気、浅野拓磨が所属するハノーファーです。

 ハノーファーは、目下リーガ17位。前半戦のラストゲームでは残留を争うデュッセルドルフにアディショナルタイムにゴールを決められて、衝撃の敗戦。怒り心頭のアンドレ・ブライテンライター監督は「お前ら、もうオフなし!」とばかりに、試合の翌日にも急遽トレーニングを実施しました。

 結局、翌々日からオフ期間が設けられましたが、それでも再始動日はリーガで唯一、年明け前の12月28日。現在はスペインでキャンプを行なっています。

地元で練習するメリットは?

 逆に一番遅い始動は、若き指揮官ユリアン・ナーゲルスマン率いるホッフェンハイム。1月6日からトレーニングを始めました。しかも、他クラブと異なりキャンプを張らず、地元で練習しています。

 それには理由があります。ホッフェンハイムは早くから最新鋭のハイテク機器を導入してトレーニングを行ない、選手の体調管理もしているため、その設備が整わないキャンプ地では十分なトレーニングを積めないと判断しているのでしょう。

 そのホッフェンハイムは、1月11日に多くの日本人選手が在籍するシント・トロイデンとトレーニングマッチを予定しています。

 ホッフェンハイム以外にも国内で調整をしているクラブがあります。レバークーゼン、ヘルタ・ベルリン、ライプツィヒです。

 ライプツィヒのラルフ・ラングニック監督も緻密なトレーニングで有名なので、普段の練習場で鍛錬に励みたいのでしょうか。ちなみにナーゲルスマン監督は、すでに来季からライプツィヒの指揮を執ることが決まっています。

スペイン南部にほとんど集結。

 上記4チーム以外の14チームは様々な国でキャンプを行なっていますが、ほとんどのチームが特定の地域をキャンプ地としています。それは、スペイン南部。コスタ・デル・ソル地方と呼ばれる海岸沿いにチームが集結しているのです。

 マルベーリャ……ドルトムント、デュッセルドルフ、ハノーファー
 ヘレス……ボルシアMG
 ソトグランデ……フライブルク
 エステポーナ……マインツ
 ベニドルム……シャルケ
 アリカンテ……アウクスブルク
 ラ・マンガ……シュツットガルト
 ベナハビス……ニュルンベルク

 コスタ・デル・ソル地方から外れて、スペイン南東付近の街も含まれていますが、実に10チームがスペインでキャンプを張っています。

冬でも気温20度前後で快適。

 方向的に近い、ポルトガルのアルマンシルでキャンプを張っているヴォルフスブルクを含めると、特定地域にほとんどのクラブが集まっています。

 スペインは同じEUとあって入国審査がなく、移動が簡易なことも理由のひとつでしょうが、何と言ってもこの地域は真冬でも最高気温20度前後で晴天率が高い。キャンプ地としてベストなのでしょう。また、実力の拮抗したチームが近くにいればトレーニングマッチを組める。マルベーリャでは、ドルトムントとデュッセルドルフが練習試合を行ないました。

 実は、コスタ・デル・ソル地方のマルベーリャ、エステポーナの2都市を何度か訪れたことがあります。フランクフルトから、この地域の玄関口であるマラガ国際空港までは、ドイツのフラッグシップキャリアであるルフトハンザ航空や格安のLCCなどが日に何便も発着しているので、格好のリゾート地として親しまれているのです。

 マルベーリャ、エステポーナ、そして近隣のトレモリーノスは本当に良い街です。夏は海水浴を楽しむ方々で賑わい、バーやクラブなども多く並んでいて若者が大挙押し寄せる一方、街から少し離れた海岸線には瀟洒なホテルがあり、人生経験豊富なご夫婦が仲良くデッキ・チェアを並べて、遥か遠くジブラルタル海峡の対岸にあるアフリカのモロッコを眺めてカクテルを嗜む姿も見られます。

 スペイン南部の大都市マラガはパブロ・ピカソの生誕地としても有名で、スペインの居酒屋『バル』の有名店が軒を連ねています。甘口のマラガワインを飲みながら、おつまみのタパスを食したりしたらもう、最高です!

バイエルンはドーハの地へ。

 すみません。話が脱線しました。

 ブンデスリーガ各チームの選手たちは、青く澄みきった海や絶品の海鮮料理を出すバルなどには脇目もふらず、心身の鍛錬に勤しんでいるのでしょう。

 そんななか、昨季リーガ6連覇を果たし、序盤の不調から立ち直って首位ドルトムントを追うバイエルンは、カタールのドーハでキャンプを張っています。バイエルンは2017年にドーハのハマド国際空港と6年間のスポンサー契約を結んだので、おそらく、その関係でキャンプ地がドーハになったのでしょう。ニコ・コバチ監督が、かの地で7連覇へ向けて秘策を練っているのかもしれません。

フランクフルトはフロリダ!

 最も遠方でキャンプを張っているのがフランクフルトで、彼らはアメリカのフロリダにいます。現在のフロリダの最高気温は26度前後! フランクフルトはフロリダでブラジルのサンパウロ、フラメンゴが参加する『フロリダカップ』に出場しています。

 その他ではブレーメンは南アフリカのヨハネスブルクでキャンプ中ですが、大迫勇也はアジアカップのため不参加。このあと、各チームはだいたい1月12日前後にキャンプを切り上げてドイツへ戻り、19日の後半戦開始前に幾つかのトレーニングマッチを組む予定のチームもあります。

 正式に決まっているものとして、デュッセルドルフでの『Telekom Cup』というものがあります。この大会にはバイエルン、ボルシアMG、ヘルタ・ベルリン、デュッセルドルフが参加を表明していて、1試合30分ハーフを戦います。バイエルンvs.デュッセルドルフ、ボルシアMG vs.ヘルタ・ベルリンが行なわれ、その勝者が決勝へ進み、敗者は3位決定戦を行うことになっています。

 サッカーのないドイツの真冬。ファン、サポーターにとってはリーガ再開が待ち遠しいところでしょうが、各チームはそれぞれの思惑を抱きつつ、この仕切り直しを良い機会と捉え、虎視眈々と後半戦での飛躍を期していることでしょう。

文=島崎英純

photograph by Uniphoto press


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