UEFAチャンピオンズリーグ(CL)ベスト16はこの“3人”に注目せよ。

UEFAチャンピオンズリーグ(CL)ベスト16はこの“3人”に注目せよ。

 UEFAチャンピオンズリーグ(CL)はいよいよ決勝トーナメント1回戦が幕を開ける。

 日本時間13日未明に行われる「ローマvsポルト」「マンチェスター・ユナイテッドvsパリ・サンジェルマン」、翌14日未明に行われる「トッテナムvsドルトムント」「アヤックスvsレアル・マドリー」の全4試合から、3人の注目選手をピックアップしよう。

新体制で復調しつつあるポグバ。

「マンチェスター・UvsパリSG」のカードについては、ベスト16における最注目カードとの見方も強い。

 昨年12月にジョゼ・モウリーニョを解任したマンチェスター・Uは、オーレ・グンナー・スールシャール暫定監督の就任以降、公式戦8連勝でネガティブな雰囲気を一気に払拭した。リーグ戦第24節のバーンリー戦でドローを演じたものの、続く第25節レスター戦ではスールシャール体制下で“もうひと化け”した印象の強いマーカス・ラッシュフォードのゴールで勝利。まさに最高のチーム状態でこのパリSG戦を迎えると言っていい。

 ラッシュフォードと同様、MFポール・ポグバも新体制下で本調子を取り戻しつつある。

「すべてがうまくいったわけではない」と振り返ったモウリーニョ体制の終焉により、スールシャール新監督に“ある程度の自由”を与えられたポグバは持ち前のダイナミズムを取り戻した。昨年末には2試合連続2得点を記録、その後もPKでゴールを重ね、フィニッシュに絡むプレーは試合を重ねるごとに増えている印象だ。

 粗さを伴う荒々しさを魅力とする若い攻撃陣にあって、もともとミスが少ないポグバの復調は“リズム”を作る上で大きなプラスだ。中盤の安定感と主導権争いにおける優位性はスールシャールが求める“個性の表現”につながっており、その点で、ポグバの存在は間違いなくチームの好調に直結している。

ヴェラッティ&マルキーニョスの創造力。

 対戦相手のパリSGは、リバプール、ナポリと同居した最難関のグループCを首位通過した優勝候補の一角だが、1月23日の国内カップ戦で絶対的な柱であるネイマールが負傷。クラブは全治10週間と発表し、マンチェスター・U戦を欠場することが決まっている。

 もちろんエディンソン・カバーニ、キリアン・ムバッペが仕掛ける高速カウンターは最大の武器だが、抜群のキープ力を駆使したポストワークで“経由役”を担っていたネイマールを欠く以上、マルコ・ベラッティとマルキーニョスのセントラルMFコンビの創造力に懸かる期待は大きい。中盤におけるポグバとの主導権争いは、この試合の大きなポイントとなるだろう。

ドルトムントの18歳サンチョがすごい。

 マンチェスター・Uと同様に“復活”を印象づけているのが、ブンデスリーガでバイエルンを抑えて首位に立つドルトムントだ。

 昨夏の移籍市場で大型補強に打って出たクラブは、デンマーク代表MFトーマス・デラネイとベルギー代表MFアクセル・ビツェルのセントラルMFコンビが大当たり。ルシアン・ファブレ新監督によるマリオ・ゲッツェを1トップに据える奇策は、結果的に主将マルコ・ロイスの完全復活を加速させる起爆剤となった。

 さらに、2017年にマンチェスター・シティの下部組織から獲得した18歳のイングランド代表MFジェイドン・サンチョがすごい。

 右サイドMFの最大の武器はスピードを活かした突破にあるが、ゲッツェやロイスとの距離感や連動性を見ても、頭がキレる選手であることがよく分かる。

 12試合に出場した昨シーズンは1得点にとどまったが、今シーズンはすでに6得点。アシストはリーグトップの「9」を記録しており、圧倒的な存在感を示している。

トッテナムはどの戦術を採用?

 もちろん対するトッテナムも攻撃力を持ち味とするチームだから、互いの分析によってどのような戦術を採用するのかも楽しみだ。

 昨年末に虫垂炎の手術をしたMFエリック・ダイアーの状態が不安視されていたが、すでに復帰し、コンディションにも大きな問題はない模様。世界最高峰のストライカーであるハリー・ケイン、絶好調の韓国代表ソン・フンミン、さらに司令塔デル・アリの攻撃力を活かすためにも、特に第1戦はアウェイのドルトムントに“どこまで攻めさせるか”の設定が重要となるだろう。

アヤックスはデヨングに要注目。

 アヤックスとレアル・マドリーの対戦も、番狂わせを予想する声が多く聞かれるほど両者の力に大差はない。それほどまでに、オランダ王者のアヤックスは充実したパフォーマンスを見せており、前人未到の欧州3連覇中であるレアル・マドリーには昨シーズンまでの圧倒的な強さがない。

 古豪アヤックスは相変わらず才能の宝庫だ。特に今シーズンは19歳にして主将を務めるDFマタイス・デリフト、21歳の司令塔フレンキー・デヨングが特別な脚光を浴びている。

 デリフトにはかつてのイタリア代表DFアレッサンドロ・ネスタを想起させる駆け引きのクレバーさとスピード、ボールへの関与を問わない攻守両面の構成能力があり、近い将来に“世界一高額なDF”になることはおそらく間違いない。

 一方のデヨングは、ドリブルとパス、ランニングのすべてに“緩急”があり、アクション一つで相手の守備網に穴を開けられる駆け引きの巧者だ。いかにもアヤックスらしい“ピッチを広く使う攻撃”に最適な司令塔で、来シーズンからの加入がすでに発表されているバルセロナが欲しがった理由はよく分かる。

 おそらくレアル・マドリーに対しても“らしさ”を貫こうとするアヤックスにとって、中盤を指揮するデヨングのパフォーマンスは勝敗を左右するポイントとなるだろう。

「負けたら敗退」の息詰まる決勝トーナメントにおいて、“若い力”は張り詰めた局面を打開する特別な力になり得る。ポグバ、サンチョ、デヨングのパフォーマンスに注目しながら、まずは“180分のうちの90分”を見守りたい。

文=細江克弥

photograph by AFLO


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