東京五輪の男子ゴルフは7月29日(木)が初日、女子ゴルフは8月4日(水)が初日だが、競技会場となる霞ヶ関カンツリー倶楽部では、24日から男女双方の選手の練習が可能となった。

 そんな中でいち早く姿を現したのは、日本のエース、松山英樹だった。

 今月はじめに新型コロナウイルス感染が確認されて以来、松山が公の場でクラブを振る姿を見せたのは、ほぼ3週間ぶりだった。だが、炎天下にもかかわらず、松山は明るい笑顔を見せながら4時間ほど練習を続けた。

全英OPを辞退、五輪出場も危ぶまれた

 松山は7月上旬に開催された米ツアーのロケット・モルゲージ・クラシックの初日のプレー中に頭痛や吐き気などの症状を経験後、PCR検査で陽性となり、フロリダ州の自宅で隔離生活を送っていた。全英オープンにも出場できず、メジャー4大会への連続出場記録は33試合で途絶えてしまった。

 その後もなかなか検査結果が陰性にならず、一時は東京五輪への出場も危ぶまれる状況にあった。

 ただ、松山が自宅近くのホームコースで練習を開始したことや実戦を想定した4日間のラウンド練習を行なったことを早藤将太キャディがSNS上で明かし、松山の体調が回復しつつあることが示唆されていた。

 そして松山らは22日までに帰国し、23日の開会式には参加しなかったものの、24日には霞ヶ関CCにやってきて、元気な姿を見せた。

 チーム・ジャパンのピンク色のユニフォームに身を包んだ松山は、午前10時すぎから練習グリーンで小1時間のパット練習を行なった後、練習場に移り、ショットの調整に余念がなかった。

 その間、韓国選手の一団や米ツアー仲間でスロバキア代表選手のローリー・サバティーニと談笑したり、自身のチーム・メンバーである早藤キャディや目澤秀憲コーチ、用具メーカーのツアーレップらとも頻繁に言葉を交わすなど、松山の表情はすこぶる明るかった。

 練習場で2時間以上、打ち込んだ後、さらにショートゲーム練習場と練習グリーンでチップ&パットの調整も行ない、ほぼ4時間を霞ヶ関CCで過ごし、引き上げていった。

入念にパットをショットを調整する松山英樹 ©︎AFLO SPORT

海外選手の大半はまだ到着してない

 周囲を見渡しても、まだ選手たちの姿はまばらだ。

 日本勢は前夜に開会式に出席した稲見萌寧が、疲労を押して午前中から霞ヶ関CCにやってきて、9ホールを回った。

「(開会式は)思っていたよりスケールが大きかった。迫力がすごかった」「(ユニフォームが)新鮮な感じです」と、興奮冷めやらぬ様子だが、「調子を上げて、みなさんが沸き上がるようなバーディーが獲れるよう、全力を出し切って頑張りたい」と気合いを入れていた。

 午後には星野陸也と畑岡奈紗も姿を現した。これで日本勢4名は練習のためにコースが開放された初日から全員が球を打つことができたことになるが、海外の選手たちの大半は、まだ到着すらしていない。

 ちなみに、米ツアー関係者によると、米国男子代表のコリン・モリカワら4選手は明日25日(日)に3名が、26日(月)に1名が、やっと日本に到着する予定だそうで、女子選手にいたっては「来週まで日本には来ない」とのこと。彼らが霞ヶ関CCの土を踏むまでには、まだまだ時間がかかる。

 スケジュール的に見ても物理的に見ても、自国開催の日本勢は開幕前から大きなアドバンテージを得ていると言っていい。そのアドバンテージをフルに活かし、是非ともメダル獲得を期待したい。

文=舩越園子

photograph by AFLO SPORT