妻と息子が殺害された事件の裁判員裁判、夫に無期懲役の判決です。

女性の遺族が涙ながらにくやしさを表しました。

判決などによりますと大分市の無職、首藤伸哉被告(67)は2023年8月、自宅で当時38歳の中国籍の妻と当時9歳の息子をナイフで刺して殺害したとして殺人の罪に問われています。

裁判員裁判で審理され、大分地裁の辛島靖崇裁判長は「妊娠中の妻と何の落ち度もない息子を殺害したことはあまりに理不尽で酌量の余地はない」と指摘しました。

その上で「犯行を認めているものの遺族に謝罪しないなど反省が十分に深まっているとは言いがたい」として検察側の求刑通り無期懲役を言い渡しました。

裁判員6人のうち2人は判決後「犯した罪は重大で裁判員の意見が十分に反映された適切な判決だと思う」と話しました。

一方殺害された妻の両親が記者会見し「残忍極まりない犯行で死刑を求刑するべきだ刑がとても軽いと思う」と不満をあらわにしました。

被告人の弁護士によりますと控訴はしない方針です。