嘉手納町議会は5日、3ヵ月連続で嘉手納基地で強行されたアメリカ軍によるパラシュート降下訓練への抗議決議と意見書を全会一致で可決しました。

パラシュート降下訓練は例外を除いて伊江島補助飛行場で実施することが日米で合意されていますがアメリカ軍は去年12月から3ヵ月連続で嘉手納基地で訓練を強行しました。

▽嘉手納町民:
「本当は伊江島でやって欲しいんですけれども、約束通り。そういうのも昔から変わらない状態、またやったかって思うくらいですね」

▽沖縄市民:
「とても反対しています。(訓練が行われて)悔しい気持ちですね」

こうしたなか嘉手納町議会は5日の定例会で、嘉手納基地での降下訓練の全面禁止などを求める抗議決議と意見書を全会一致で可決しました。

▽基地対策特別委員会 當山均委員長:
「米軍の傍若無人な基地運用は受忍限度を遥かに超えており、我慢に我慢を重ねてきた町民の怒りは頂点に達しつつある」

抗議決議と意見書では「周辺住民に与えた不安は大きく、訓練の常態化に対する懸念が強まっている」と指摘しています。

アメリカ軍は嘉手納基地での降下訓練について伊江島補助飛行場の滑走路の状態が悪いと説明していますが、一部の訓練については伊江島でも訓練を行っています。

嘉手納基地での訓練中止を求めている県は滑走路の状態を確認するため5日、基地対策課の職員を伊江島に派遣し伊江村の名城村長と共に飛行場を視察しました。

県によりますと滑走路は全体的に劣化し、陥没して水たまりになっている場所が複数確認されたということです。

県は修繕を急ぐよう要請しましたが海兵隊の担当者は補修の方法などについて現在検討中で実施には数カ月かかる見通しを示したということです。