BS朝日の自動車情報番組『カーグラフィックTV』(毎週木曜 後11:00)の23日放送では、お笑いコンビ・ジャルジャルの後藤淳平をゲストに迎え『「カーグラフィックTV」〜40周年アニバーサリー(5)ジャルジャル後藤淳平〜」を放送する。

 1984年10月に地上波のテレビ朝日でスタートしたBS朝日の自動車情報番組『カーグラフィックTV』が、月に1回放送する40周年アニバーサリー企画。クルマを愛する各界の有名人をゲストに迎え、その愛車を紹介しつつ、番組MCの松任谷正隆とクルマにまつわるトークに花を咲かせる。

 これまで1月は雅楽師の東儀秀樹、2月は雑誌『カーグラフィック』OBの吉田匠氏、3月はクレイジーケンバンドの横山剣、そして4月は俳優の光石研がマンスリーゲストとして登場。松任谷との『カーグラフィックTV』ならではのクルマ談義に花を咲かせつつ、自慢の愛車を披露した。

 そんなアニバーサリー企画の5月は、お笑いの世界から人気コンビ、ジャルジャルの後藤淳平が登場。ジャルジャルといえば高校時代の同級生・福徳秀介とのコンビで『キングオブコント2020』優勝、日々持ちネタをYouTubeチャンネルで公開する精力的な活動で、安定した人気を誇る実力派お笑いコンビ。

 クルマの世界とは縁遠い雰囲気の後藤だが、実は「突然変異的にクルマ好きになった」そう。とはいえ、クルマについて「自分から発信することがなかった」ため、オープニングでは「(自分のような)生半可な知識で出演していいのでしょうか?」とやや及び腰。緊張の面持ちでスタートした収録でしたが、松任谷が後藤の“クルマ愛”をじっくりと引き出すゆったりしたトークで次第に心もほぐれていき、終盤にはクルマ好きの仲の良い友人同士がにこやかに語り合う、そんな和気あいあいとした雰囲気となった。

 今回、後藤が番組で紹介する車は、故障の少なさや乗り心地の良さで日本でも人気が高いシトロエンエグザンティア。松任谷も同番組で、で何度か乗っており、さらに雑誌『カーグラフィック』とも縁が深いクルマ。そんなエグザンティアに後藤と乗った松任谷、あらためてクルマに対してどのような思いを抱くことになったのか。車内での会話に注目だ。

 トークでは、まったく興味がなかったクルマを後藤が突如「買おう!」と思ったきっかけや、そこからエグザンティアにたどり着くまでの後藤のクルマ遍歴など、あまり聞くことがなかった後藤とクルマの素敵な関係を松任谷がじっくりと掘り起こしていく。

 後藤のこれまで気になってきたクルマを聴きつつ、女性の好きなタイプや付き合い方にまで突っ込む松任谷に、さすがの後藤もタジタジとなる場面も。同番組ならではの松任谷のトークマジックに後藤はもちろん、周囲のスタッフからも笑いが湧き上がる楽しい対談となった。

 緊張していた後藤も松任谷が醸し出す番組の雰囲気に、シトロエンエグザンティア同様の心地よさを感じていた今回のアニバーサリー企画。ジャルジャルのコントで見せる姿とはまた違った魅力を披露した後藤だった。

■ジャルジャル/後藤淳平コメント

――『カーグラフィックTV』からゲスト出演の依頼が来たときは?

「クルマ好きとしてのゴールだなと思いました。『カーグラフィックTV』さんで松任谷さんと対談させていただくのはゴールやなと(笑)。自分の中では頂点みたいなものですから、最初は緊張もしましたね。収録が始まったときは、すべて身を委ねようと思いました(笑)」

――普段の後藤さんにあまりクルマのイメージはなかったのですが?

「そうですね。あまり自分から発信することはないので。コントなどでも二人ともにクルマが好きならネタに反映されるかもしれないですけど、僕だけなので」

――それだけ普段は見られない後藤さんが今日は拝見することができました。

「そうですね。普段こんなにクルマの話をさせていただく機会はないので」

――松任谷さんとのトークはいかがでしたか?

「むちゃくちゃ面白かったですね。いろいろ自分の内面まで見透かされたような気がして(笑)。好きな女性のタイプを例えとして使われたり面白かったです(笑)。僕としてはクルマについて普通にアドバイスをいただきたいと思っていました」

――今回はシトロエンエグザンティアをお持ちいただきましたが

「あのクルマの良さをちゃんとわかってくれる方がなかなかいないので。今回が日の目を見るチャンスだと思って持ってきました。乗り心地はいいですね。今はああいう癒やし系のクルマが好きですし、乗る頻度も高いですね。そんなエグザンティアの話ができて、乗っていて良かったなと思いました」

――ジャルジャルのファンの方、クルマ好きの方が番組をご覧になると思いますが、みどころは?

「普段僕がエグザンティアのことをしゃべることはないので、お笑いのファンの方には『そういうクルマなんや』と知ってもらえると思いますし、クルマ好きの方には『あ、エグザンティア持ってきたか』と思ってもらえるかなと。そんな目線にも耐えうる(笑)、両方の皆さんに対していいお話ができたんじゃないかなと思います。今回の番組出演をきっかけに、意識していなかったクルマを意識するようになるかもしれないですね。クルマっていっぱいありますし、そこがまた楽しいところではありますから」

■松任谷正隆 コメント

――今回のゲストはジャルジャルの後藤さんでしたが、松任谷さんはお笑いはご覧になる?

「いやーあまり見ないんですよね。だからジャルジャルさんについても、今回初めて知ったぐらいで(苦笑)」

――ではトークもどう進めようかな、と思案されたのでは?

「僕はわりとお笑いフィールドの方は苦手なんです。いろいろな想像はしてきましたけど、でも選んでいるクルマが選んでいるクルマだったので、もしかしたら話が合うかもしれないな、ぐらいにはちょっと思っていました。でも、実際にお話してみるとナイスガイで。なんかちょっと同じ世界にいる人みたいな感じすらしましたね」

――クルマ好き同士の友人が会話しているようで楽しそうでした。

「そうですね、あの後藤さんの価値観が僕はとても好きですね。クルマにはそのクルマとしての魅力があるんだけど、それ以外、持ち物としての存在感みたいなものがあまり前に出ないクルマが好き、という。アンダーステイトメントな考え方はとても共感できます。自分でもわりとそういう風にしたいなと思っているタイプなので、似たもの同士かなと思いました」

――お持ちいただいたシトロエンエグザンティアについてはいかがでしたか?

「『カーグラフィック』の初代編集長の小林彰太郎さんが晩年にエグザンティアを頻繁に褒められていたんです。二言目にはエグザンティアとおっしゃっていましたが、なんかその意味がわかったような気がしました。いいクルマですよね」

――松任谷さんはお乗りになってどんな感想をお持ちですか?

「番組でも何回も乗りましたが、久しぶりに乗ると物差しが変わっているせいか、あーこんなクルマだったんだ、というのがわかりました。普通は古いなと思うことが多いんですが、そうは思わなかったですね」

――今回、後藤さんを迎えてのアニーバーサリー特集のみどころは?

「後藤さんの普段は見られないクルマを通しての美意識みたいなものが、僕は好きですね。それが伝わるといいなと思います。すごく素敵なので」

――毎回ゲストの美意識や素顔を巧みに掘り起こされています。コツみたいなものがあるのでしょうか?

「いやいや、そんなことはないですけど。まぁ、コツがあるとしたら僕自身の失敗談を話すことですよ(笑)」