早稲田大学は16日、2024年度一般入試で不正行為が発覚したと明らかにし、公式サイトで対応について発表した。

 早大は「本日の警察による報道発表のとおり、2024年度本学の一般選抜において不正行為が発生いたしました」と報告。不正行為が確認されたのは、今年2月16日に実施した基幹・創造・先進理工学部一般選抜で、試験時間中に問題がインターネット上に流出し、外部で解答案が作成されたという。

 「調査の結果、不正行為を行った者を特定し、警察において事情聴取を行ったところ、該当者が着用のスマートグラスで入試問題を撮影してスマートフォンに転送、その画像をSNSで外部の方と共有し、やりとりを行っていたことが判明しております。本学から警察には告訴状を提出いたしました。このたび、書類送検を終えたことから、公表いたします。当然ながら、当該受験生は、本学で受験した全ての入試の結果を無効としております」と伝えた。

 警察や文部科学省にも通報済みで、「今回、本学が警察に告訴状を提出した理由は、当該不正行為が悪意をもって入念に計画されたものであり、学内調査では全容を解明することが困難であると判断したこと、他大学においても同様の不正が行われることを懸念したためです」と説明。

 そして「今後の捜査や再発防止の妨げになる恐れがありますので、当該不正行為のこれ以上の詳細、不正行為を察知した経緯および行った者の特定方法については明らかにできませんが、今後も、本学は不正行為に対しては厳正に対処し、公平・公正な入試環境の維持に努めてまいります」とした。