6月9日開催の『Yogibo presents RIZIN.47』でクレベル・コイケと対戦する前バンタム級王者のフアン・アーチュレッタが22日、ファイトキャンプ地のモロッコから日本のメディアに向けたオンラインインタビューを行った。

 昨年までRIZINではバンタム級(リミット61キロ)で4試合を戦ってきたが、今回からフェザー級(リミット66キロ)に階級を上げたアーチュレッタ。その理由について「RIZINでもBellator(ベラトール)でもバンタム級チャンピオンになって、ある程度はやりきったと思っていた。これからは61キロまで自分を追い込まず、2階級のチャンピオンを目指していきたい」と説明する。

 バンタム級時代は「ファイトキャンプでは、いかなる練習も体重を落とすためにやっていたので、楽しい練習ではなかった」と振り返り、「今は自分をより高めたり、新しい技術を学ぶ練習ができている」と階級アップのメリットを明かした。

 フェザー級では、先月の『RIZIN.46』で王者の鈴木千裕が挑戦者の金原正徳にKO勝利し、ベルト防衛に成功。アーチュレッタはこの試合について「もっと膠着した試合になると思ったが、鈴木選手が金原選手のテイクダウンを切って自分の距離で戦い、金原選手にレスリングさせなかったことが素晴らしかった」と若き王者を称賛した。

 もし王者と戦ったらという質問には「鈴木選手のように好戦的でハートで戦う選手と試合をするのは大好き。自分の技術をすべてを使い、鈴木選手を後手に回らせるように常に考えて、ボクシングを使って相手よりも早く動くことがキーになる」とすでに分析済みで、「いま鈴木選手と戦ったら100%自分が勝てる自信がある」と断言した。

 2階級制覇のために「クレベル選手は元王者で寝技が強く非常にタフな選手だが、フィニッシュすることで自分の価値を上げて発言権を得なくてはいけない」と意欲を見せる。クレベル対策も「自信過剰に捉えてほしくないけど、クレベルは寝技以外の脅威は感じない。自分が自信を持ってフットワークや打撃を駆使すれば」と勝ち筋を見出している。

RIZINのフェザー級では、王者の鈴木以上に朝倉未来が圧倒的な人気を誇っている。昨年大みそかの『RIZIN.45』ではアーチュレッタが弟の朝倉海に敗れてバンタム級ベルトを失っているだけに、兄の未来との試合にも大きなストーリーがある。未来が『超RIZIN.3』での平本蓮との試合に勝利した場合、対戦への意欲を聞かれると「タイトルマッチが遠のくとしても、お客さんが喜ぶのであれば(未来との試合を)受けたいと思います。我々はエンターテイナーであって、お金を払ってくれたお客さんたちが欲しがるものを提示する義務がある。未来選手が私とやりたいと言って、そこにファンの需要があるならば、ぜひやりたいです」と語った。

 なお、『RIZIN.47』では現RIZINフライ級王者の堀口恭司vs.元Bellatorバンタム級王者のセルジオ・ペティスの2年半ぶりの再戦も行われる。アーチュレッタは、20年9月に堀口が返上したBellatorバンタム級のベルトを腰に巻き、21年5月の初防衛戦でペティスに敗れてベルトを奪われた。そして、21年12月にペティスが初防衛戦で堀口に衝撃的なKOで勝利した。

 アーチュレッタはこの試合について「セルジオは策略家でディフェンシブなファイター、キョウジはディフェンシブでもありオフェンシブでもある。キョウジは今まで負けた相手にリマッチする機会になかなか恵まれなかったが、日本でリマッチが実現したのでキョウジが雪辱を晴らすんじゃないかな」と予想した。

●『Yogibo presents RIZIN.47』対戦カード
・バンタム級
堀口恭司 vs. セルジオ・ペティス
・フェザー級
クレベル・コイケ vs. フアン・アーチュレッタ
・フェザー級
カルシャガ・ダウトベック vs. 関鉄矢
・ライト級
徳留一樹 vs. 宇佐美正パトリック
・ライト級
スパイク・カーライル vs. キム・ギョンピョ
・ヘビー級
上田幹雄 vs. シェミスラブ・コバルチェク
・ライト級
ジョニー・ケース vs. “ブラックパンサー”ベイノア
・フェザー級
武田光司vs. ラジャブアリ・シェイドゥラエフ