■『Yogibo presents RIZIN.47』(9日・国立代々木競技場第一体育館)
 全9試合終了後にRIZIN榊原信行CEOが総括会見で、メインでセルジオ・ペティスに勝利した堀口恭司の今後の契約、そして休憩時間に発表された朝倉海のUFC移籍について語った。

 メインで2年半前のリベンジに成功した堀口について、榊原CEOは試合前に「堀口の負け」と予想していたが、「リベンジを果たせてホッとしているし、彼が負けると言いましたけど決して心から負けてほしいと思って言ったわけではないので、そこを恭司にも理解してもらえるといいかな」と堀口の勝利を喜んだ。

 また、この日の休憩中にバンタム級王者の朝倉海がベルトを返上してUFCに挑戦することが発表された。昨年大みそかの『RIZIN.45』終了後から海と話し合い、今年2月にはUFCのダナ・ホワイト代表とも具体的に話し合ってきた榊原CEOは「近視眼的に見れば、防衛戦もせずにUFCに行くのは、我々スタッフとしては忸怩(じくじ)たる思いはある。だけど、選手生命は短いなかでUFCに求められているタイミングで気持ちよく送り出してあげたい“親心”みたいなものもある」と本音を打ち明けた。

 それでも「たくさんのRIZINファンが支持してくれることも理解しています。RIZINにとっては大きな損失かもしれないけど、海が残していくベルトをかけたバンタム級の戦いが繰り広げられて、また新たなドラマやスターがでてきてくれることを期待したいので、気持ちよく送り出す決断に至りました」と経緯を説明し、「海はきっと結果を出して、また戻って来る日が来ると思っています」と将来的な再会を願った。

 一方、メインで勝利した堀口も試合後に「自分もUFCで戦いたい」と明言した。榊原CEOは「海だけ行かせて恭司だけ行かせないってわけには行かないと思う」と堀口のUFC挑戦も容認する姿勢を見せたが、「堀口恭司はベラトール契約の選手で、UFCにもマーケティングがある。状況が整ってUFCが『ぜひ』ということになれば、ベラトールとの調整が必要になりますが、僕らが止めることはないです」と現状を説明した。