キウイフルーツが人気だ。2020年の輸入量は過去最高を記録した。甘い品種も相次いで登場。デザートだけでなく料理の素材に使われるなど楽しみ方も広がっている。コロナ禍で健康志向が高まる中、手軽に栄養素を摂取できるのも魅力だ。

東京都の会社員女性(31)の食卓には常にキウイがあるという。「食物繊維やビタミンCが豊富。包丁で半分に割れば、あとはスプーンで食べられる手軽さがいい」と話す。

東京都文京区のスーパー「クイーンズ伊勢丹小石川店」では、20年のキウイの売り上げは前年比で14%増加した。売り場面積も年々拡大しているという。4〜11月は南半球のニュージーランド(NZ)産が、それ以降は愛媛県や香川県など国産のものなどが並ぶ。

同店青果担当チーフの白根多可良さんは「バナナやリンゴのように1年を通して購入できるようになった。健康にいいことや手頃な価格、食べやすさなどが受けているのでは」と分析する。

最近は甘い品種が開発されているほか、追熟技術も向上。「酸っぱい」とのイメージが薄れていることも人気を後押ししているようだ。12年に登場した「サンゴールドキウイ」は、黄色の果肉とジューシーな甘みが特徴の品種で、酸味とのバランスも良い。

農林水産省によると、20年のキウイの輸入量は前年比6・5%増の11万3432トンで過去最高となった。そのうち9割以上がNZからの輸入だ。家庭での消費も伸びている。総務省の同年の家計調査によると、1世帯(2人以上)あたりのキウイへの支出額は年間で2138円。5年間で約600円増えている。

デザートだけでなく、料理の素材としても使われるようになってきた。NZ産キウイの輸入を手がける「ゼスプリ インターナショナル ジャパン」(東京)のPRマネジャー栗田麻衣子さんのおすすめは「キウイとアボカドのサラダ」だ。

キウイとトマトは輪切りに、アボカドは種を取って1センチ幅に切る。ドレッシングは、キウイの果肉をつぶして米油と塩、黒コショウを混ぜて作る。栗田さんは「手間がかからないので朝食やランチなどにもおすすめ。おいしく栄養が取れます」と話す。

キウイに詳しい駒沢女子大教授(食品科学)の西山一朗さんによると、キウイは小さな果実だが、栄養素がぎっしりと詰まっていて、特にビタミンCの多さはトップレベルだという。「まとめ買いをしても、冷蔵庫で保存すれば日持ちする。ビタミン不足の人や、食事のバランスに不安がある人にはぴったりの果物。ぜひ食べてほしい」と勧めている。

(読売新聞生活部 松本彩和)