Q.30代の会社員女性です。小学校低学年の我が子からの質問で返事に困ることがあります。「なぜ学校の先生はえこひいきするのか?」「なぜ先生は子どもたちに対しては授業を真面目に受けろと言うわりに自分は授業中に脱線するのか?」などなどです。私自身も子どもの頃、同じように考えていたことが多く、回答するとしたら、「人間はいいかげんでわがままでそんなに立派な生き物ではないから」と言うしかないから困るのです。

小さな頃から厭世観を持たれては困りますし、かといって明るい理想論ばかり教えても、子どもが大きくなった時、「大人は都合のよいことばかり言っていた! 嘘つきだった!」と考え、傷つくかもしれません。子どもの疑問への本質的な回答は置いておき、とりあえず現実的な処世術を教えるのがよいのでしょうか。高校生くらいだったらともかく、小学生への対応としては不適切にも思えます。アドバイスをよろしくお願いします。(ハンドルネーム:すみこ)

A.結果よりも完璧を目指す姿勢こそが重要

私も子どもの頃、両親が「よそはよそ! うちはうち!」と言うわりに「◯◯さんちの子みたいに良い子にしなさい!」みたいに言われたことを思い出しました。私も親になり、きっとこれから先、子どもに対して矛盾したことを言ったり、したりしてしまうと思います。それを指摘された時、どう答えたらよいか、とても難しいです。

実際には「そういうものなの!」と一喝してしまう可能性が大いにありますが……もし私だったらなんと言うか、考えてみました。

えこひいきって、よくないよね。お母さんもそう思う。先生だってそう思っていると思う。しないようにしよう、って思っているんだけど、ついしちゃう時があるんだよね。

◯◯ちゃんも、たまに約束守れなかったりするとお母さんに怒られちゃうよね? 「約束は守るぞ」と思っているんだけど、つい怒られるようなことをしちゃう。

じゃあもし先生が、最初から「えこひいきするぞ」と思ったり、◯◯ちゃんが「お母さんに怒られるようなこといっぱいするぞ」って思っていたりしたら、そして他の人たちも同じように思って行動したら、どうなるかな? 大変なことになっちゃうよね。

だから、まずは「間違っていることはしないようにしよう」とみんなが思うことが大切なの。完璧を目指していても、たまにみんな間違ったことをしちゃう。でも目指さないと、その一個前のこともできなくなっちゃう。

かけっこで1位を目指しても3位になっちゃうことはある。でも最初から3位を目指して3位をとるのは実は難しいことなんだよ。

◯◯ちゃんもお母さんも、たまに間違えちゃうことあるよね。もしそれをみんなが一生許してくれなかったらつらくないかな? だから、他の人が間違えちゃった時は、◯◯ちゃんが許してあげられたらよいなと思う。それでも許せないほどえこひいきしていたり、授業中に脱線したりするようだったら、今みたいにもう一回お母さんに教えてほしいな。

……どうでしょうか? はっきり言って、完全に机上で考えたことです。ただ大人が「◯◯しなさい」と言うのはこういうことかな、とは思うんですよね。

今回はご相談いただいたことで、私自身も考えさせられました。すみこさんがお子さんのために色々と考えたこと含め、少しでもお子さんに何かが伝わりますようにお祈りしております。(タレント 相席スタート山崎ケイ)