レモンサワーブームの勢いは止まらず、いろいろなメーカーから新商品や限定商品が次々に発売されている。味わいの幅もかなり広がっているため、買ってみて好みじゃなかったと思うこともしばしば…。

今回はスーパーやコンビニで入手しやすい代表銘柄14種類を、日本酒学講師・ソムリエ・ビアマイスターの資格を持つ高橋善郎さんと、ワインエキスパートを持つライター岡本で飲み比べ。おすすめの5本を中心に味わいをレポートする。

■レモンサワー飲み比べの検証方法

今回、飲み比べるレモンサワーは、コンビニやスーパーで入手しやすい14種類。同じブランドから複数のレモンサワーが販売されている場合は、最も定番の商品に絞って検証した。

検証にあたっては、【香り・インパクト・甘さ・果汁感・ドライ感・バランス】の評価軸を設け、5段階で評価。それぞれが強いほど5に近くなる。

さらに、味わいの感想もコメントにて発表。味わいや香りの広がりも確認しやすくするため、缶からではなくプラカップに注いで検証した。

【香り】立ち昇る香りの強さ、飲んだ後の余韻の香りを評価
【インパクト】飲んで一口目に感じるアタックの強さや印象度を評価
【甘さ】甘みがどれくらい感じられるかの強さを評価
【果汁感】果汁のフレッシュ感や酸味、ジューシーさ、ボリュームの強さを評価
【ドライ感】辛口さやコク、アルコールからくる刺激の強さを評価
【バランス】全体の風味が調和して、飲み進めたくなるかどうかを評価

こちらに従って評価し、大人の男性におすすめしたいベスト5を決定した!

■おすすめ1位 宝酒造  タカラ canチューハイ レモン

アルコール度8%、 果汁3.3%

おすすめ1位は、1984年誕生の日本初缶入りチューハイの「タカラcanチューハイ」。11種類の樽貯蔵熟成酒とシチリア産手摘みレモンなど、原料にこだわりがある贅沢なチューハイとなっている。

【高橋評価】
香り2 インパクト2 甘さ2.5 果汁感4 ドライ感4 バランス4.5

【高橋コメント】
元祖レモンサワーという味。クリアな味で人工的なレモン感ではなく自然なレモンの風味を優しく感じる。シンプルイズベストでやはり美味しい。飲み疲れせず何の料理にも合う。

【岡本評価】
香り1 インパクト3 甘さ1 果汁感2 ドライ感5 バランス5

【岡本コメント】
ベースとなる焼酎のバランスがよく、全体のおいしさを引き上げている。レモンの自然な酸味が引き立っているのも好印象。とにかく飲み心地がよく、ずっと飲んでいられる味わい。

■おすすめ2位 キリン  氷結 シチリア産レモン

アルコール度5%、果汁2.7%

おすすめ2位も定番の「氷結 シチリア産レモン」。シチリア産のレモンを主に使用して、−18℃の氷点下で凍結。果実のみずみずしさを閉じ込めた果汁が入っている。

【高橋評価】
香り4 インパクト3 甘さ3.5 果汁感4 ドライ感4 バランス5

【高橋コメント】
バランス良し。果汁感の自然な感じが好印象。飲み疲れしない味。

【岡本評価】
香り4 インパクト3 甘さ3 果汁感4 ドライ感2 バランス4.5

【岡本コメント】
全体にさわやかさがあってスムーズに飲める味わい。香りは、やや青さを感じるライムっぽさがある。甘みで終わるアフターも好印象。

■おすすめ3位 サントリー  こだわり酒場レモンサワー 定番の味

アルコール度7%

おすすめ3位は、「こだわり酒場レモンサワー 定番の味」。これも定番のイメージが強いが、実は缶入りチューハイが登場したのは2019年から。果実まるごと仕込みと黄金比率ブレンドによる2つのこだわりが発揮されている。

【高橋評価】
香り3 インパクト3 甘さ3.5 果汁感3.5 ドライ感4 バランス4

【高橋コメント】
色合いクリアで見た目よし。のどごしもクリアで、居酒屋で飲み慣れた味。変なレモンの味や香りがしない。限りなく生で作ったレモンサワーに近いかも。甘さが抑えられたレモンサワーが好きな方にはおすすめ。

【岡本評価】
香り2 インパクト4 甘さ3 果汁感2 ドライ感4 バランス4.5

【岡本コメント】
色合いはクリア。酸っぱすぎず、甘すぎずバランスよく飲めて、のどごしがいい。後味にしっかりした飲み応えを感じる。

■おすすめ4位 キリン  本搾り レモン

アルコール度6%、果汁12%

おすすめ4位は「本搾りレモン」。たっぷり果汁とお酒だけで作られ、搾ったレモンの酸味が味わえる。香料、酸味料、糖類が無添加。

【高橋評価】
香り3  インパクト3.5  甘さ2  果汁感4  ドライ感4.5  バランス4

【高橋コメント】
レモンの皮を感じさせるような、ほのかな苦味が好印象。特にお酒好きな方からも好まれ、満足できそうな味。ドライが好きな人はこれ。はちみつなどの甘さをお好みで足して楽しむのもあり。甘さが抑えられたレモンサワーが好きな方にはおすすめ。

【岡本評価】
香り3.5  インパクト5  甘さ2  果汁感5  ドライ感5 バランス4

【岡本コメント】
レモンを搾って感じる酸っぱさにインパクトがあり、梅干しを食べたときのような口になる。レモンの皮の苦味や後味のキレもある。しっかりした酸味が食欲を刺激するので、食事と一緒に楽しみたい。

■おすすめ5位 キリン「 麒麟 発酵レモンサワー」

アルコール度7%、果汁10%

おすすめ5位は「麒麟 発酵レモンサワー」。2021年3月に発売されたおすすめの中では新しいものがランクイン。発酵レモン果汁により、人工感のない自然な味わいを目指して作られたレモンサワー。

【高橋評価】
香り3  インパクト4  甘さ2.5  果汁感3.5  ドライ感4.5  バランス4

【高橋コメント】
インパクトと香りは全アイテム中ピカイチ。味しっかりだけど飲み疲れしない。また飲みたくなる味。

【岡本評価】
香り5  インパクト5  甘さ3  果汁感2 ドライ感5  バランス3

【岡本コメント】
飲み口はさっぱりとしていながら、しっかりとドライなコクがある。それでいて全体としてはナチュラルなマイルドさも感じる。後味のキレがよく嫌な感じが残らないが、余韻がないともいえる。

■9種類のテイスティングコメントを一挙に紹介

次は、おすすめ5種類以外の9種類のテイスティングを発表。2人の平均値と感想としてまとめた。自分の好みと照らし合わせ、購入するときの参考にしてみてほしい。

【日本コカ•コーラ 檸檬堂 定番レモン】
・評価
香り4  インパクト3.5  甘さ4.3  果汁感3  ドライ感3.5  バランス3.8
・コメント
全体的にはっきりとしたボリューム感のある味わいだが、レモン感が人工的。飲んだ後に口の中にまとわりつく。甘さも苦味もドライさも表現されているが、作られた味の印象が強い。

【サッポロ レモン・ザ・リッチ 特製レモン】
・評価
香り2  インパクト2.3  甘さ3  果汁感2.3  ドライ感2.2  バランス3.3
・コメント
濃さを楽しむというコンセプトの割に濃くはなく、飲みやすい印象。レモンの酸味を引き立てた濃さというより、果汁のコクが表現されていて、レモンサワー初心者にはおすすめできる。

【サントリー CRAFT−196℃ ひきたつレモン】
・評価
香り2  インパクト2.3  甘さ3  果汁感2.3  ドライ感2.2  バランス3.3
・コメント
インパクトは弱いがドライ感と甘さのバランス良し。酸味がおだやかでグレープフルーツサワーのような感覚に近い。癖もなく飲みやすい。レモンサワー初心者にはよし。

【サッポロ 濃いめのレモンサワー】
・評価
香り3.5  インパクト3.5  甘さ4  果汁感2.5  ドライ感4  バランス4
・コメント
「濃いめ」のと書いてあるだけあって、レモンの甘さや苦味も表現された奥深い味があり、飲んだ後のキレがいい。そこまで酸味はなく、酸っぱさよりバランス感がいい印象。

【キリン 麹レモンサワー】
・評価
香り3  インパクト2.8  甘さ3.3  果汁感2.5  ドライ感2.8  バランス4
・コメント
優しい甘さと後味ドライのバランスが良し。全体的に優しい感じで飲みやすく、酸味が麹で抑えられている印象。ガツンとした味が欲しい方にはちょっと物足りないかも。

【アサヒ ザ・クラフト】
・評価
香り3.5  インパクト2.8  甘さ4  果汁感2.3  ドライ感3.3  バランス3.5
・コメント
レモンの酸味より甘さが感じられる。お酒が苦手な方でも飲みやすくカクテルに近いレモンサワー。お酒単体で飲んだり、スナック菓子に合わせるのがおすすめ

【キリン 麒麟特製レモンサワー】
・評価
香り3.5  インパクト2.8  甘さ3.8  果汁感2.8  ドライ感2.3  バランス4
・コメント
アルコール度数が9%あるだけあって、骨太な味わいで全体にボリュームがある。特に飲み心地がドライで酒好きには◎。口に入れた二口目からレモンの香りがふわっときて、素直に美味しい。コンセプトとお酒の内容が合っている。

【サントリー −196℃ストロングゼロ〈ダブルレモン〉】
・評価
香り2.3  インパクト2.8  甘さ4  果汁感2.3  ドライ感2.3  バランス4
・コメント
全体的なバランス感がよくて飲みやすく、アルコール度数9 %とは思えないほど。レモンの酸味が優しくスムーズに飲める。苦味はほのかにある。

【タカラ 焼酎ハイボール】
・評価
香り1.5  インパクト3.3  甘さ1.5  果汁感2  ドライ感4.3  バランス4.8
・コメント
「THE レモンサワー」という味。居酒屋で飲むような王道の味。甘さも控えられて焼酎感も感じられて好印象。クリアな味わいでどんな食事にも合わせやすい。

14種類のレモンサワーを飲み比べた結果、おすすめの上位にくるものは、定番が多かった。定番の味は、バランスがよいだけでなく、味わいのコンセプトやネーミングに納得いくものが多かった。とはいえ、新発売されると気になるのがレモンサワー。夏に向けてこちらの記事も参考にして、自分に好みの味わいを見つけてみてほしい。

【取材協力:高橋善郎】
料理研究家/トライアスリート。料理家でありながら、東京 世田谷にある和食料理店 「凧(はた)」「凧 HANARE」の代表を務める。調理師免許、きき酒師、ソムリエ(ANSA)、野菜ソムリエなど食に関する資格を9個保有し、食品メーカーのレシピ開発、店舗コンサルティングを中心に、各メディアに出演中。 トライアスロンの国内大会では年代別優勝するほどの実力を有し、2018年、2019年、2020年に行われた世界選手権にはエイジグループ日本代表として3年連続で出場(2020年は新型コロナウイルスのため未開催)。 走る料理家として、スポーツメーカーや健康雑誌とのタイアップも多く手がけ、「食×健康×スポーツ」を普及する活動も精力的に行っている。
http://yoshiro-takahashi.com

取材・文:岡本のぞみ(verb)