就職活動において“売り手市場”といわれる近年、新卒採用に苦戦している会社は多いと思います。特に中小企業では、優秀な人材に興味を持ってもらえるかどうかは重要なところ。事業内容や福利厚生などアピールポイントはいろいろありますが、やはり最もインパクトがあるのは「給料」ではないでしょうか。

 しかし「初任給」を売りに新卒採用を行うことで、既存の中堅社員に意外な弊害が発生しているようです。一体どのような問題が起こっているのか、ネット上の声から探ってみましょう。

「新入社員と給与が変わらない」ことに怒り…

 最近増えてきたのが、優秀な人材を確保するために初任給をアップする企業です。確かに、新卒にとって初任給が高いのは魅力的でしょう。しかし、中堅社員にとっては不満の種となってしまっているようで、ネット上では「新入社員と給与が変わらない」ことに怒って辞める人が多いという声が上がっています。

 こうした状況は意外と“あるある”らしく、「うちの会社も初任給だけアップして不満爆発してる」「ウチもこれでトップと新人・若手しか残らなくなった」など、似たような体験談が相次いでいました。

 同じような現象はアルバイトの世界でも起こっているようです。何年もかけて地道に時給を上げてきたのに、スタート時給が上がったために、ベテランが新人と同じ時給になってしまうのだそう。反響の中には、「非正規やバイトの間では昔からあった問題」といったコメントもみられました。

 他にも「全体の基本給を上げないとダメでしょう」「長くいる人のことを考えないとダメだよね」という意見が続出。一方で、「現有戦力が減ってでもいい新人を採るのは、先を見据えるなら悪くないかも」という声も……。

「初任給アップ」を売りに優秀な人材を得られたとしても、今、社内で活躍している人材を逃してしまっては本末転倒といえるでしょう。有効で現実味のある解決策が求められるこの問題、あなたはどう思いますか?