汗ばむ日が増えてきました。こうした日にジーンズをはいていると、腰回りなどに汗が付くため、小まめに洗濯したくなりますが、ネット上では「ジーンズは洗ってはいけない」という情報もあり、どのように手入れをすればいいのか迷うこともあります。汗や汚れが付着しても、ジーンズは洗ってはいけないのでしょうか。

 ジーンズブランド「リーバイス」を展開する、リーバイ・ストラウス ジャパン(東京都渋谷区)の担当者に聞きました。

雑菌発生の原因にも

Q.「ジーンズは洗うべきではない」と主張している人もいますが、本当に洗っていない人もいるのでしょうか。

担当者「ごくまれにですが、ジーンズを一切洗わない人もいるようです。また、『洗わずに育てる1本、洗って育てる1本』といったように、用途や好みによって、同じジーンズを2、3本購入する人もいます」

Q.では、ジーンズは洗わない方がいい、あるいは洗ってはいけないということでしょうか。

担当者「いいえ。ジーンズは綿で作られているので、適切なケアをしないと傷みが早くなります。例えば、汚れなどが付着した状態でそのまま、洗濯をせずにはき続けると、雑菌の発生や生地切れ、異臭の原因となります。当社では、汚れやにおい、汗の付着が気になった段階で洗濯することをおすすめしています」

Q.ジーンズの中には「ウォッシュ加工」が施された製品もあります。通常のジーンズと、ウォッシュ加工のジーンズは何が違うのでしょうか。

担当者「そもそも、ジーンズの製造時は生産効率を高めるため、のりで生地(デニム)を固めてから、裁断や縫製を行います。しかし、のりが付いた状態のジーンズは硬く、洗った際に生地が大きく縮んだり、色落ちしたりします。そこで、製造後のジーンズののりや余分な染料を水、石、酵素などで洗い落とし、生地をある程度縮ませてから出荷するウォッシュ加工が生み出されました。この加工により、購入時のサイズ選びが容易になったほか、洗濯時に色落ちしにくくなりました。

一方、『リジットジーンズ』と呼ばれるジーンズのように、未洗いの状態で出荷する製品もあります。当社が製造する復刻版(昔のモデルを再現した製品)の多くがリジットジーンズです。未洗いのため、先述のように、硬くて体になじませるのに時間がかかり、洗濯時に色落ちしやすいものですが、使用過程で徐々に縮んでいくため、ウォッシュ加工のジーンズよりも体にフィットしやすいのが利点です。

また、『膝部分の色を落とす』といったように、洗濯次第で色を自由に調整することができます。ジーンズ好きのためのジーンズといえます」

Q.ジーンズの適切な手入れ方法について教えてください。

担当者「当社製のジーンズの場合でお答えします。

【ウォッシュ加工のジーンズ】
ジーンズを裏返してから、フロントボタンやジッパーを閉めた状態で、手洗い、または洗濯機で洗いましょう。洗濯が終わったら、しっかりと脱水してから、ボタンやジッパーを開け、裏返しのまま開いて干しましょう。

洗濯機を使うときは必ず、洗濯ネットに入れて洗ってください。ネットに入れずに洗濯機に入れると、生地が傷んだり、他の洗濯物にジーンズの色が移ったりする可能性があります。また、洗濯後、タンブラー乾燥(洗濯物を回転させながら、温風で乾燥させる方法)をすると、ジーンズが大きく縮む可能性があります。乾燥機の使用はおすすめしません。

【リジットジーンズ】
ジーンズ購入後、まず、のりを落とす必要があります。ジーンズを裏返しにして、フロントボタンやジッパーを閉めた後、水温が20度以下の真水を入れた容器でもみ洗いしてください。その際、洗剤は使わないでください。洗濯後、しっかりと脱水してから、ボタンやジッパーを開け、裏返しのまま開いて干しましょう。

2回目以降の洗濯も、ジーンズは必ず裏返しにしてから、フロントボタンやジッパーを閉めた状態で行ってください。洗濯機や洗剤を使っても構いませんが、その際はジーンズをネットに入れましょう。また、ジーンズの色を自然な感じで落としたいのであれば、洗剤はごく少量もしくは一切使わずに洗ってください。ウォッシュ加工のジーンズと同様、乾燥機の使用はすすめません。

当社のリジットジーンズは初回の洗濯時に最も縮み、その後、複数回洗うことで縮み切ります。洗濯時の詳細な注意点については、ジーンズに記載されている洗濯表示や当社ホームページで確認してください」

Q.ちなみに、御社のジーンズを洗濯すると、ねじれることがあります。なぜなのでしょうか。

担当者「501(R)ジーンズ、および、一部の復刻版シリーズのジーンズに使用されている『シュリンク・トゥ・フィット・デニム』は股下部分、特に左側の縫い目が前の方にねじれてくるのが特徴です。そのため、洗濯時にねじれが生じることがあります。こうした製品の特徴を理解した上で、使用をお願いします」