男性より女性の"いびき"は危険度大!疲れをリセットする「正しい寝方&枕選び」とは

男性より女性の"いびき"は危険度大!疲れをリセットする「正しい寝方&枕選び」とは

こんにちは、ヨムーノ編集部です。  

何をやっても疲れがとれない、寝てもスッキリしない。そんなあなたにこそ試してもらいたい疲労回復法がありました。

ここでは、医学博士で大阪市立大学大学院疲労医学講座特任教授の梶本 修身さん著書『疲労回復の名医が教える誰でも簡単に疲れをスッキリとる方法』(出版社:アスコム)の中から一部を抜粋・編集してご紹介します。

脳を休めるための睡眠は「量」より「質」が大切

いびきは睡眠の大敵
脳を休めて回復させるには、毎日の疲れをリセットすること。その最適な方法はよい睡眠をとることです。  
睡眠の最大の目的は、「前日までの疲れを回復させること」。よい睡眠こそが前日までの自律神経の疲れをしっかり癒やしてくれるのです。

よい睡眠を得るには、安全で快適な環境において、心身ともに安心できる安定した状況で眠ることが必要です。

その「よい睡眠」を妨げる最も大きな要因が「いびき」です。  
いびきを「熟睡の証」と思っている方が少なくありませんが、これは間違いです。

ここで、いびきをかくメカニズム確認しておきましょう。  
いびきは、狭くなった気道を空気が通るときの摩擦音です。

いびきをかいているときは、舌の根元やのどの筋肉、あるいは脂肪が気道をふさぎ、空気の通り道が狭くなっています。そのため呼吸をしていても、酸素が十分に体内にとり込まれません。

しかし、脳へも安定して酸素供給しないと疲労回復ができないので、司令塔である自律神経は、「心拍を上げて!」「血圧を上げて!」とせっせと指令を出し続けます。  
本来、睡眠時は自律神経もできる限り活動を抑えて回復を図りたいわけですが、いびきで酸素不足になっている状態では、心拍や血圧を上昇させ、まるで睡眠中に運動しているように働かざるを得なくなります。

「寝ても寝ても疲れがとれない」という慢性疲労や睡眠負債の訴えは、実はいびきが原因だったということが非常に多いのです。  
呼吸は、生きている間、ずっと続くものです。

普段はあまり意識することがありませんが、実はかなりのハードワークなのです。  
肺を風船、気道をストローにたとえると、6時間の睡眠では、平均して4000個以上の風船をストローで膨らませている計算になります。

ただでさえ呼吸は重労働ですが、いびきをかいていると気道が狭くなります。極細のストローを使って風船を膨らませているようなものと考えると、いびきが起こすダメージを想像しやすくなるでしょう。

女性のいびきは特に危険

ちなみに、女性のいびきのダメージは、男性のいびきよりも甚大です。 
女性は肺活量が少ないためにいびきの音は小さいですが、肺活量が少ないということは、吸入できる酸素量も少ないということです。

さらに、女性は貧血や低血圧の症状を合併することが多いので、脳に酸素が十分に行き渡らない状態に陥りやすい傾向があります。

特に、女性は更年期になると、女性ホルモンの減少で舌の筋肉の働きが低下します。  
気道が狭くなって寝息がいびきに代わることも多いため、注意が必要です。

自分がいびきをかいているかどうかわからない場合は、スマートフォンを枕元に置き、録音機能を使って睡眠中の呼吸音を録音してみましょう。いびきの録音・測定に特化した無料アプリを活用するのもおすすめです。

また、ベッドに入ってすぐに眠りに入る、いわゆる「寝つきのよさ」を熟睡の証と考えている方も多いと思いますが、これも誤りです。

一般にベッドに入ってから寝つくまでの時間は10分程度。5分以内に眠ってしまうのはいわゆる「寝落ち」であり、睡眠負債、すなわち慢性的に睡眠不足や睡眠の質が低下しているサインです。

実は、睡眠のリズムを作っているのも自律神経です。  
寝落ちするほど自律神経が疲れていると、よい睡眠を得るのは困難です。睡眠負債が自律神経の慢性的疲労を起こし、自律神経の疲弊が睡眠の質を低下させる悪循環に陥ることになります。毎日寝落ちしている方は、いびき同様、生活習慣の改善が必要です。

いびきを止めるには右向き姿勢が有効

横向きに適した枕と抱き枕を使おう
いびきを止めるには、どうしたらよいのでしょうか。  
まずは、「右向き」で寝ることをおすすめします。

舌やのどの筋肉、脂肪が気道をふさぐのは、おもに「重力」の仕業です。仰向けに寝ていると、舌は重力の影響を受けて後ろに落ち込み、気道を狭めてしまいます。

また、うつ伏せに寝ると、首を曲げたり、寝具で口がふさがれたりしますので、呼吸がしにくくなります。しかし横向きに寝ると、舌根が落ち込んで気道が狭くなるのを防ぐことができます。

左向きではなく右向きがよいのは、胃の出口にあたる幽門部(ゆうもんぶ)が右下にあるからです。特に胃下垂(いかすい)の女性では、食物が胃にとどまることが多いので、右を下にして休む習慣をつけましょう。

寝ている間に姿勢が変わってしまうこともありますが、そのようなときは、抱き枕を抱いて横向きに寝るとよいでしょう。横向きで抱き枕を抱え込むような体位は「シムス位」と呼ばれ、循環や呼吸などすべてにおいて最も安定した体位とされています。

実際、私たちの行った臨床試験では、抱き枕を抱えると有意に横向きの姿勢が増え、いびきを減らすことが実証されています。

本書で紹介する「1分間すっきりストレッチ」では、横向きで寝返りをする癖をつけ、いびきを減らします。また、寝返りは一晩で10〜20回行うことが多いですが、これも睡眠中の血液の循環を維持するうえで重要です。枕が低反発だと頭の重さで枕が変形してしまい、寝返りの際に違和感が生じます。頭の重さは平均5kg。500ccペットボトル10本分もありますから、それを6時間以上支え続ける高反発の枕が重要です。

枕を購入する際は、仰向けで合わせるのではなく、横向きに適したかさのある枕を選びましょう。肩幅の分だけかさが高く、かつ、首をしっかり安定させる枕を使ってください。


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