宮城県内のアスリートがオリンピックの切符を手にする中、願いが叶わなかった選手もいます。最終選考のレースにかけた思い、そして、今後の目標とは。

6月28日。パリオリンピック最終選考を兼ねた「日本陸上選手権」。築館高校出身の鵜澤飛羽選手が200メートルで優勝!初のオリンピック出場に内定しました。

そして、パリへのラストチャンスとしてこの大会に出場したのが仙台市出身の小池彩加選手です。小池選手は聖和学園3年生のときに、宮城県選手権800メートルで優勝。東北福祉大学では3000メートル障害を専門にすると、その才能が一気に開花。卒業後の2019年、国内の大会で優勝するなど、日本トップクラスの選手へと成長しました。

エフアシスト 小池彩加選手
「私が3000メートル障害の中で得意としているのは、障害を飛んだり水濠を超えるところ。他の競技とは違ってスピードも必要だし、スタミナ・技術も必要だし、すごく魅力的な競技だと思います」

現在は母校、東北福祉大をベースに個人練習に励むと、自己ベストを7年ぶりに更新するなど調子を維持。一時は、世界ランキングで日本人3位まで上り詰めました。

東北福祉大 冠木雅守監督
「正直今までで一番良い。練習の内容もさることながら、感情に左右されない姿が、ここ最近見られて、それが強さに繋がっているのではないか」

好調の要因として自ら売り込んだスポンサー企業の支援も支えとなっています。栄養面、血液検査などのサポートを受けると、コンディション面での不安は解消されるようになりました。

エフアシスト 小池彩加選手
「血液の状態もすごく良くなってきて、パフォーマンスにつながっているので、ゆり香さんには感謝しています」

エフアシスト 太田ゆり香 管理栄養士
「今までの陸上人生の中で一番いい走りができてて、後悔しない走りをしてほしいです」

一方で厳しい現実も待っていました。

エフアシスト 小池彩加選手
「契約上パリオリンピックまでという話なので、もしかするとパリに行けても行けなくても最後になる可能性があります」

迎えた運命のレース当日。スタートから先頭集団に食らいつく小池選手。しかし、1600メートル過ぎ、徐々に先頭集団から脱落。そして…。オリンピック参加標準記録に届かずパリへの切符を手にすることができませんでした。

エフアシスト 小池彩加選手
「すごく悔しさが強くて胸が苦しくなるようなはち切れそうな感じでゴールしました。やっぱりこう、悔しさがこみあげてきて、身体の準備、心の部分が弱いままだったんだなっていう所を、今回実感しました」

それでも…。

エフアシスト 小池彩加選手
「まだここで終わるべきではないと感じている、可能性がある限り、世界、アジア、目指して頑張っていきたいと思います」

見据える先は来年の世界選手権、再来年のアジア大会。日の丸をつける目標に向かって走り続けます。