東京2020がもっと楽しくなる!オリンピック・パラリンピック徹底競技比較

日本勢のメダルラッシュで日に日に盛り上がりを見せる東京2020オリンピック。その大会終了後、8月24日からは東京2020パラリンピックが始まる。ここでは、似てるようで全く違う、オリンピックとパラリンピックの競技を徹底比較! 違いを知るとより観戦が面白くなるポイントを紹介する。

ボリューム1、車いすラグビー&ラグビー

ラグビーワールドカップ2019日本大会の熱狂も記憶に新しいラグビー。オリンピックでは「セブンズ」と呼ばれる7人制が実施されている。一方、車いすラグビーはパラリンピック競技の中で唯一、車いす同士がぶつかるコンタクトが認められており、激しい攻防も見どころのひとつだ。

最新の世界ランキングでは3位!
金メダルを狙う車いすラグビー


ラグビーファミリーの一員として戦う車いすラグビーはメダル候補の一角だ。右は7人制ラグビー男子日本代表の世界ランキング

車いすラグビー日本代表の世界ランキングは現在3位! 実は前哨戦の世界選手権(2018年/シドニー)で優勝している、今大会の優勝候補の一角だ。1次リーグでは、同ランキング1位で大会3連覇のかかるオーストラリアなどと同組。ワンチームでリオ大会(2016年)の銅メダルを上回る成績を目指す。

対して、7人制ラグビー日本代表の世界ランキングは、現在男子が16位、女子が11位。7人制での実施は前回のリオ大会が初めてで、これまでメダル獲得はない。だが、競技会場がラグビーワールドカップ2019に続き東京スタジアムということもあって応援に力が入る。

車いすラグビーの発祥はカナダ!
2000年のシドニー大会から正式競技に


ラグビーの発祥といえばイギリスのイメージだが、車いすラグビーの母国はカナダだ

ラグビーの発祥は古く、今から約200年前の1823年、イングランド中部のウォリックシャー州にあるラグビー校で、ひとりの少年がフットボールの試合中、ボールを手に抱えたまま走ったことがその起源とされている。

一方、車いすラグビーの歴史はまだ浅く、1977年、カナダ・マニトバ州のウィニペグで考案され、以来、欧米を中心に広く普及している。当初はその激しさから「マーダーボール/MurderBall」(殺人球技)と呼ばれるなど、パラリンピック競技随一の激しさでも知られる。パラリンピックはシドニー大会(2000年)から正式競技に採用されていて、ラグビーの盛んなオーストラリアやニュージーランドも過去に金メダルを獲得している。

車いすラグビーでは円球を使用!
ボールは前に運んでもOK


円球をトライラインまで運ぶ車いすラグビーは、前方へのパスも認められている

パラリンピックの車いすラグビーは芝の上ではなく、屋内で行う。1チーム最大12名で編成され、コート上には4名が出場し、バスケットボールと同じ広さのコート(15m×28m)で得点を競う。先述したように、パラリンピック競技で唯一、車いす同士がぶつかるコンタクトが認められているほか、7人制・15人制ラグビーとは異なり、前方へのパスも可能だ。

さらに、車いすラグビーと7人制ラグビーでは使用するボールの形も異なる。後者は15人制同様、「楕円球」を使用するのに対し、前者はバレーボールの5号球をもとに開発された「円球」を使用する。また、脚を欠損している選手は膝の上でボールを保持することができないため、競技用車いすに専用のボール置きも装着されている。

オールブラックスの代名詞「ハカ」は
車いすラグビーでも見られる!?

ラグビーニュージーランド代表・オールブラックスが、キックオフ前に披露することで知られる「ハカ」。先住民マオリの伝統的な踊りで、その圧倒的な迫力は見るものをひきつける。

「ハカ」は、今や15人制ラグビーに限らず多くのニュージーランド代表のスポーツチームが試合前に取り入れており、車いすラグビー代表・ウィールブラックスもそのひとつ。全身と車いすを使って繰り広げられるハカは想像を上回る迫力で、ラグビーファンならずとも一見の価値がある。


試合前の恒例となってい“ウィールブラックス”のハカ(写真は2015 ジャパンパラ ウィルチェアーラグビー競技大会)photo by X-1

同じラグビーとはいえ、試合のルールや使用するコートなどさまざまな違いがある「車いすラグビー」と「7人制ラグビー」。共通するのは、スピード、激しいコンタクトプレーの数々、そしてチームワークだ。ラグビーワールドカップ日本大会のような熱戦に期待が高まる。

↓車いすラグビー競技初日のスケジュールはこちら
【8月25日】東京2020パラリンピック競技大会日程<競技1日目の見どころ>
https://www.parasapo.tokyo/schedule/33145

text by TEAM A
key visual by Getty Image